どうも、山田店長(@yamada_tencho)です。
先日、小売業界でちょっとした話題となった、集客効果絶大の
「どこでもクーポンチャンス」
という企画がスタートしました。
なるほど、販促費用を一切かけずに、集客できると思えばその費用対効果は絶大ですね。
誰しもいわゆる割引券やクーポンチケットの類って、必ずに財布に入ってますからね。
そう考えると、この企画の着眼点はすばらしい!
と、思ったのですが・・・実は・・・
というのが、今回の記事の肝です。
ここでは、モノの「見せ方」のお話となります。
店長として、多角的視点からモノを見ることがいかに大事かを紹介させていただきます。
どこでもクーポンチャンス概要
株式会社コズミックダイナー(住所:大阪市北区野崎町9-13 梅田扇町通ビル6F、代表:平松明洋)は2018年9月1日(土)から、他社の飲食店の紙クーポンが当社の対象店舗約80店舗で使用可能となる「どこでもクーポンチャンス」を開催いたします。
■「お客様、財布の中に眠っているクーポンはありませんか?」あの店のクーポンが当店でも利用可能!
西日本を中心に約100店舗の飲食店を展開している当社では、財布の中で眠って期限が過ぎると捨てられてしまうクーポンを活用していただくのもサービスの一環と考え、当社の店舗のみならず、他社の店舗も巻き込んだ企画「どこでもクーポンチャンス」を考案いたしました。
例えば「ハンバーガー引換」券は「オリジナル即席バーガー」、「コーヒー1杯100円」券は「ハイボール1杯100円」といったように、店の枠を飛び越え、対象店舗約80店舗で同様、または似たサービスをご提供いたします。日本人ならではの「もったいない精神」を最大限に利用した、日本初のサービスとなります。
当社といたしましては、「平成最後の夏」に店舗でゲットしたクーポンを「平成最後の残暑」で使い切っていただきたいと考えております。■「どこでもクーポンチャンス」概要
期 間:9月1日~9月30日まで
ルール:・紙クーポン、飲食店クーポンに限る
・クーポン使用期限にもとづく
・クーポン使用後回収
・商品券、お食事券は使用不可
・おひとり様1枚まで (割引券はグループにつき1枚まで)
・割引額最大5000円まで
・その他クーポン、サービス併用不可
・コース利用時併用不可
公式ページ:http://cosmiccp.wp.xdomain.jp/■対象店舗(全78店舗)関西・西日本中心
引用元:PRdesse様サイトより
最大5000円まで割引してもらえるし、来店動機としても非常に明確で、販促コストもほぼゼロですし、是非こういった企画はいろんな小売業で取り入れて欲しいものですね。
一方、本来はリピーター客確保のためのクーポン割引券なのに、これを他社・他店の販促ツールとして使われるということは、発行店舗からすると歯がゆい限りですね。
ただ、商売の世界は厳しいんです。
これを一番最初に立案した、株式会社コズミックダイナーさんの勝ちです。
それが嫌なら、この企画に負けないような企画を考えるしかないのです。
と、思っていたら・・・あれあれ??
実はこの企画自体が二番煎じだった件
実は、このどこでもクーポンチャンスですが、以前にも他企業で実施されていました。
当然名称等は違うのですが、既出の企画だったんですね。
では、同様のクーポン企画を2つ紹介します。
ドミノピザ「クーポン大そうじ祭り」
これはドミノピザで2016年12月5日から年末に行った企画です。
内容としては、期限切れのクーポンから自宅のポストに入っているチラシのクーポンまで、世の中のありとあらゆる“紙”のクーポンが対象でした。
店頭や電話で注文する際にクーポン番号「CP28」を伝えた上で、ピザを受け取る時にクーポンをスタッフに渡すだけで、ピザがどれでも全品28%OFFで購入が可能。
このサービスは12月22日までの期間限定企画として実施されました。
今では1枚買ったらもう1枚もらえたりする時代ですが、この時には28%オフだったんですね。
はなまる「クーポン大復活祭」
対象:どんなクーポンでも可。但し、期限が切れていること
はなまるの場合は、期限切れのクーポン限定での企画だったようです。
また、どんなクーポンでも割引50円というのが一律で決められているようですね。
今回の「どこでもクーポンチャンス」は、まさにこれの進化系といったところでしょうか。
古いモノを新しく見せるという事
恐らく、クーポン関連企画は、↑のはなまるの「クーポン大復活祭」がもっとも古いのではないでしょうか?
探せばもっと出て来るとは思いますが、過去にあった企画をさらに進化させて、新企画として打ち出したわけですね。
さて、これを二番煎じと見るかどうかですが、個人的には二番煎じとは取っていません。
古いモノ、既存のモノでも、新たな価値を付加する事で新規商品・サービスとなります。
何事もマネする事は大事です。
既存商品をさらにブラッシュアップさせて新商品として売り込む。
小売業界にいる方なら嫌というほど身にしみているはずです。
余談ですが、さらに言うならば、中国・韓国は数年前まで日本の技術のマネばかりしていました。
ですが、例えば今テレビのメーカーシェアは圧倒的に韓国です。
韓国と中国で世界の半分を占めるほどです。
これだけを見ると、技術の日本の時代は終わってるといってもいいのかもしれません。
作るのは得意ですが、売るのは苦手。
それが日本人の特徴と言ってしまえばそれまでなのかもしれません。
「マネするのが得意で、売るのが上手」
これが実は最強なのではないでしょうか?
小売業界は、売れたら正義です。
売れなければどんなに性能が高かったとしても、優れた製品だったとしても意味をなしません。
つまり、古いモノ、既存のモノでもいかに新しく見せて、どれだけ売る事が出来るか、小売業界においては、これがいかに重要かということです。
紙クーポンからアプリクーポンの時代に
とはいえ、この「どこでもクーポンチャンス」ですが、実は近い将来は通用しなるかもしれません。
なぜか?
それは、もうクーポンはスマホアプリの時代だからです。
今や様々な店舗でLINE@や専用アプリを使ったサービスが出てきており、それに紐づいた顧客の囲い込みが競争が激しくなってきています。
近い将来、紙のクーポン自体が珍しいという時代が来るのはそう遠くないのではないでしょうか?
じゃあ、こんなクーポン企画なんて意味ないじゃん。
と、思ったとしたら、あなたはまだまだかもしれませんよ。
紙のクーポンがなくなる。
じゃあアプリのクーポンでどうやって同じ用な企画を打つことができるのか?
他企業がまだやっていないのであれば、あなたのお店がまずはやればいいんじゃないですか?
ひょっとしたら、今ならファーストペンギンとして大成功を収める事ができるかもしれませんよ。
そう考えると、商売のヒントはこういった所に転がっているのかもしれませんね。
関連記事
⇒小売業の価格の決め方-3大原則を分かりやすく解説します!
⇒バイヤー必見!商品を安く仕入れる具体的方法8選を紹介します!
⇒どこよりも安く見える価格設定の具体的な7つの手法を公開します!
カテゴリー