どうも、山田店長(@yamada_tencho)です。

万引きの被害が全然減らないんだけど、やっぱり万引きされやすいお店の特徴とかってあるのかなぁ。
大手小売業店長として仕事を始めてもう10年以上になるのですが、私の店でもやっぱり万引きに頭を悩ませています。
これは現在進行形の問題ではあるのですが、以前よりだいぶ減っては来ています。
なぜ減ったのか?
それは、歴代の万引き犯に、なぜうちの店で万引きしたのかを、都度ヒアリングしたからです。
実際に万引きした犯人が、他の店ではなくなぜ私の店を狙ったのかを直接聞いて、それを改善していく。
これを繰り返す事で、件数としても、棚卸しでのロスについても、年々減少しています。
万引きを全くゼロにする事は実質不可能ですが、限りなくゼロに近づける事はできます。
ここでは、
・万引き犯が犯行に及ぶ時間帯
これらに言及しています。
この記事が、万引きに頭を悩ませる店長さんの一助になれば幸いです。
万引き犯が狙う万引きしやすいお店の特徴

万引き犯が狙う万引きしやすいお店の特徴
ここで挙げる内容は、実際に私が万引き犯から聞いた「万引きしやすいお店の特徴」です。
つまり、この内容を全て改善できれば、実質万引き被害はよりゼロに近づく事となります。
時間・根気・費用のかかる内容ですので、あなたの店舗事情に合わせて随時修正していきましょう。
店員が少ない
これが一番やりやすいみたいです。
そりゃあそうですよね。
万引き犯は当然人の目を嫌いますからね。
じゃあ店員をたくさん雇えばいいのかというと、すぐにはそうも行きません。
当然、人件費という費用がかかるわけですから。
もちろん、人件費については今よりも投資して、人の目を増やすのは大事です。
それと平行して、例えば
・手が空いたら店舗巡回(棚の整理・商品の前出し等)をみんなでする。
といった具合に、できるだけ従業員が売場にいる時間を増やす事で、万引き犯が万引きしにくい環境を作りましょう。
特に、「目を見て挨拶」されると、万引き犯からすると「見られている」という意識になるため、犯行に及びにくいそうです。
店員に活気がない
もう疲れ果てていて、無言で黙々と品出ししている従業員はいませんか?
「いらっしゃいませ」など一切なく、お客様と目を合わせる事もない。
なんだかブラック企業にありがちなイメージですが、こういう店員の場合、万引き犯からすると、従業員はあまり万引きに関心がないんだな、と判断します。
つまり、この店は万引きをやりやすい、という風になります。
当たり前と言えば当たり前なのですが、意外と多くないですかこういうお店。
あなたのお店は大丈夫ですか?
声だし出来てますか?
レイアウトに死角が多い
店舗のレイアウトに死角が多く、万引きスポットがある店はやりやすいようです。
じゃあ実際にどんな所が万引きスポットになりやすいのでしょうか?
あなたのお店でも「中抜き」のガラが発見される事があると思います。
箱の中身の商品だけ抜いて、外箱は棚の奥に隠されていたりするやつです。
この「中抜き」のガラ、もしくは引きちぎられた商品タグ等の発見場所を控えておいてください。
この発見場所をデータとして取っておくと、大体店のこの場所が万引き犯の好む場所だというのが分かってきます。
そこが万引きスポットです。
それさえ分かれば、【防犯カメラ】や防犯ミラーをそこに設置すればいいという事です。
ピンポイントで対策もできますし、効果も出やすいでしょう。
可能であれば、店のレイアウトを見直して死角をなくすのがいいとは思うのですが、お店のレイアウトというのは、売上を最大限伸ばすための作りになってるはずなので、あまり動かしたくはありませんよね?
万引き被害を減らすためのレイアウト変更を行う前に、防犯対策を先にやることを私はおすすめします。
参考記事⇒【コスト別】万引き防犯対策の具体的方法を現役店長が伝授します!
出入り口が複数ある
これについては複数の万引き犯が言っていました。
ショッピングモール系で万引きが多いのはこのためです。
最近は小型の量販店だと、出入り口が一箇所になっていて、そのすぐ近くにレジがあって、防犯ゲートと防犯カメラが設置されています。
ドラッグストアなんかの新店に多いパターンですが、あそこまであからさまだと万引き犯は容易に寄り付かないだろうなぁ、とは思います。
ですが、消費者としては、そこまでしないといけないくらい万引きが多い店なのね、という風にも思ってしまいます。
どちらがいいとは言えませんが、安心して買い物が出来る環境ではあるとは思うので、ありといえばありですかね。
防犯カメラが少ない
昔は防犯カメラもそれほど普及していませんでしたが、今では小型のスーパーや小売店でも防犯カメラが設置されています。
自分の店の商品を守ると思えば、初期投資こそコストはかかりますが、万引きで失う利益とランニングコストを考えれば、投資として成立すると思います。
万引きに対する抑止力はやっぱり絶大です。
私が万引き犯を捕まえた時に、録画された映像をチェックしていると、万引き犯は必ず防犯カメラをチェックしています。
店内を一周しながら防犯カメラをチェックして死角を探します。
その死角で犯行に及ぶ。
これが一連の流れとなるので、可能であれば店内の死角がなくなるくらい防犯カメラを設置したいところですが、最低でも出入り口に1個だけでも設置しておきたいですね。
コスト的に厳しいのであれば、出入り口に録画機能付きの防犯カメラ1台と、死角になりそうな所にダミーカメラを設置する。
これが小型店舗だと一番コスパがいいかもしれません。
実際ダミーカメラも1000円程度でそれほど高いものでもないですし、取り付けも簡単です。
正直うちの店にもダミーカメラがたくさんありますけど、本物との見分けはまず付きません。
そう考えると、まずはダミーカメラから試してもいいかもしれません。
防犯カメラの設置の具体的な内容は↓のリンクを参考にしてみてください。
思っているよりも簡単に出来ちゃいます。
万引きされやすい時間帯は?

万引きされやすい時間帯は?
万引きされにくいお店にするには、従業員を増やして万引きに対する防犯意識を高め、防犯カメラ等のシステムを導入すれば限りなくゼロに近づく、というのは分かりました。
とはいうものの、営業時間中にずっと多くの人を配置できるかというと、当然人件費もかかるしそういう訳にはいきません。
防犯カメラは一度導入してしまえば、24時間動いてくれますが、人はそうも行きません。
ということで、じゃあ万引きされやすい時間帯が分かれば、そこに人をこれまでよりも厚く配置すればいい。
という事が分かるかと思います。
そこで、私の店の万引きの多い時間帯ワースト3を発表したいと思います。
あなたのお店も恐らくこの時間帯が一番狙われやすいはずなので、この時間帯は必ず意識するようにしてください。
オープン直後
食料品を万引きする高齢者が犯行に及ぶのがこの時間です。
朝から万引きかよ・・・と思うかもしれませんが、高齢者は朝が早いです。
イートインスペースなんかで食べてる商品。
ぶっちゃけレジを通過してるかどうか、相当怪しいです。
実際うちの店でも、毎朝休憩スペースでパンを食べながらとコーヒーを飲んでるおばあちゃんがいたんです。
いつもそこにいるから、朝のパートのおばさん達とも顔なじみで、時々話しもしたりしていました。
でも、3ヵ月くらいしてから分かったんです。
そのおばあちゃんが食べていたのは、未清算のうちの商品だという事が。
普通に店で万引きして、普通に休憩スペースで食べてたんです。
このおばあちゃん曰く、
「それが日課になってしまっていた」
そうです。
ピークタイム
当然店のピークタイムなので、人員配置上でも最も従業員の多い時間帯だとは思います。
ですが、それ以上にお客様対応やレジの応対に追われたりするのも事実です。
万引き犯が狙うのはそこです。
忙しすぎて逆に、防犯に対して目が行き届かなくなるんです。
なかなか難しいとは思いますが、この時間帯の従業員への教育の一環として落とし込みを徹底しておくことで、事前に万引きを防ぐ事が出来ます。
万引き犯が好むのは、
・人ゴミに紛れること
この両極端になりますので、店長としては、あなたのお店のこの時間帯には特に注意が必要だという事です。
閉店間際
この時間帯が一番店としては手薄になります。
閉店前なので、営業時間内でも従業員が最も少ないと思います。
しかも、残っている従業員は閉店作業等もあって、ほぼ何かの作業に掛かりっきりの状態のはずです。
万引き犯はそこを付いてきます。
ただ、正直この時間帯を狙われるのはしんどいっちゃあしんどい、というのが本音でしょうか。
知識として頭にあっても、じゃあ防犯対策として具体的に従業員が何か出来るか、と聞かれると正直厳しいですよね。
何も打つ手がないのか、と言われると苦しくはなりますが、こうなってくるとやっぱり頼れるのは、【防犯カメラ】の設置であったり、私服警備員による巡回、という事にはなってきますね。
まとめ
以上、万引きされやすいお店はどんなお店なのかと言うと
・レイアウトに死角が多い
・防犯カメラがないor少ない
このあたりがポイントとなりそうです。
また、万引きされやすい時間帯は
・ピークタイム
・閉店間際
という事になります。
いかにして、万引きされにくい店作りをするか、また万引きされやすい時間帯を把握して事前に対策を打てるか。
時間とコストもかかりますし、根気も必要です。
ですが、店長としては絶対に避けて通れない道ではありますので、諦めずに万引き犯と闘い続けましょう!
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