どうも、山田店長(@yamada_tencho)です。
2021年11月25日にOPENした「亜州太陽市場(あしゅうたいよういちば)」に早速行って来ました!
小売業に携わる方なら気になる人も多いはず。
そこで、実際に現場に足を運んで来たので、やや上から目線になるかもですが、小売業の現役店長として「亜州太陽市場(あしゅうたいよういちば)」の良い所も悪い所も解説していきます。
結論から言うと、
商品価格は高いけどその品揃えはオンリーワン
というのが全体的な印象となります。
以下で詳しく解説します。
「亜州太陽市場(あしゅうたいよういちば)」とは?

亜州太陽市場(PRTIMES様より)
そもそも亜州太陽市場(あしゅうたいよういちば)とは・・・
以下、プレスリリースより抜粋
『亜州太陽市場』は、中国・台湾・韓国・ベトナム・ タイを中心とするアジア地域の本場、本物の味を日本の食卓にお届けします。 アジアの明るく開放的なSunshine Market”をコンセプトにした店内は、白を基調に清潔感のある空間 を演出、現地のマーケットの熱気や活気が感じられる異国情緒溢れるオリエンタルな装飾を随所に施しています。
店内には1400アイテム以上のアジアの食品、食材、飲料などが日本最大級の品揃えで揃います。 インスタント麵をはじめとする麺類約200種類、現地の味の再現に不可欠な調味料約240種類、バラエティに富んだお菓子約140種類、お茶やジュースなどのソフトドリンク約100種類、ビールやチャミスル、マッコリなどのアルコール約80種類、主食系から惣菜系、スイーツ系などの冷凍食品約100種類、カレー火鍋などのレトルト食品約180種類など、おなじみの定番商品や人気商品はもちろん、日本では珍しいレア商品まで多彩なラインナップで展開します。
店舗情報
所在地:180-0004 東京都武蔵野市吉祥寺本町2丁目2-7
営業時間:11時~19時半
アクセス:JR中央線、京王井の頭線 吉祥寺駅 徒歩約3分
売り場面積:約134㎡
運営するのはラオックス
以下、プレスリリースより抜粋
ラオックスは、1930 年に創業。
2009年からは総合免税店事業を主軸にインバウンドビジネスのパイオニアとして業界を牽引してきました。
今年、創業91年目を迎える現在、ラオックスは国内リテール事業、海外事業、生活ファッション事業、アセット/その他事業を手掛ける総合サービス企業グループとして成長を続けています。
「亜州太陽市場(あしゅうたいよういちば)」の基本情報は上記の通りです。
では、実際に店舗に来店して感じた事を忖度なしで解説します。
「亜州太陽市場(あしゅうたいよういちば)」の全体的イメージ

店頭
「亜州太陽市場(あしゅうたいよういちば)」の店舗は、吉祥寺駅からほんと3分くらいの主要幹線道路からは一本中に入った所にあります。
私が来店させてもらったのが土曜日のお昼。
OPENしてすぐという事もあり入店待ちの行列が出来ていたのですぐに分かりましたが、ひょっとすると平日なんかだと少し分かりづらいかもなので、注意は必要かもです。
ちなみに、待ち時間は15分程度。
売り場面積は約134㎡との事ですが、実際のイメージとしては駅前の狭小コンビニくらいの広さです。
正直広いとは言えませんが、店舗入り口が大きく解放されているので広くは感じます。
オープニングセール中という事もあり、店頭ではわたあめやガラポン抽選会も行っており、子供連れの客も目につきました。
で、中に入っていろいろと見させてもらったのですが、全体的なイメージを一言で言うと、
商品価格は高いけどその品揃えはオンリーワン
だなぁと実感しました。
商品の価格が高いというのはデメリットですが、その品揃えで他量販店にはないオンリーワンの地位は築けていると言って間違いないと思います。
以下では、そのあたりを踏まえ「亜州太陽市場(あしゅうたいよういちば)」の良い所と悪い所をちょっと店長目線で深堀りしてみます。
「亜州太陽市場(あしゅうたいよういちば)」の良い所
個人的にいいなと思ったのは以下の2点です。
圧倒的な品揃え

品揃え抜群
プレスリリースでも紹介されていましたが、
です。
一部、国産物もありますが、その品揃えは見ているだけでも満足するレベルです。
お菓子・ドリンク(酒)・冷凍食品から加工食品・調味料等、とにかく口に入るアジアの食材が、生もの以外はすべてそろっている印象。
最近また韓流ブームも来ていますし、日本人でも韓国をはじめアジアンフードを口にする機会が増えているので、十分商売としても成り立ちそうです。
あと、品揃えの点でプレスリリースで紹介されていなかった内容で気になったのが、

HACCP認証マーク付き商品
日本ではまだあまり認知されてないかもしれませんが、いわゆる意識高い系の方からするとこういった商品のあるお店というのは品格が高く感じてもらえるのかなと思います。
また、おしゃれな街吉祥寺に来る客層にもマッチした品揃えですね。
あともう1点品揃えで気になったのが、有名人コラボ商品の取り扱いです。

有名人コラボ系商品
今話題のBTSやTWICE等のトップアイドルとのコラボ商品の品ぞろえも見逃せません。
レジ前ではTWICEコラボのグミがあったりして、レジ待ち客への良いアピールになっていました。
POPで商品をアピール

POPで商品アピール
商品の品ぞろえ以外にもこれは良いなぁと思ったのが、POPです。
最近はディスカウント店やドラッグストアでも見かけるようになりましたが、
日本人向けにその商品の特徴や売り文句が書かれており、その商品を知らない人でもちょっと試してみようかなと思わせる工夫がされています。
こういうPOPって、何だか気になる、買おうかどうしようか迷っている、そんな客の背中を押してくれる効果が非常に高いんです。
また、そういったPOPを参考に買い物をされる客も多いので、こういったPOPの販促はぜひ見習いたい所ですね。
以上が「亜州太陽市場(あしゅうたいよういちば)」の強みとなる良い点となります。
とにかく、
アジアンフードに特化した品揃えは他量販店の追随を許さない強み
があると感じました。
では、「亜州太陽市場(あしゅうたいよういちば)」の弱みとなるような悪い点はなかったのか?
これが意外と多く感じられましたので、私が店長だったらというほんとおせっかいかつ勝手な目線で解説します。
「亜州太陽市場(あしゅうたいよういちば)」の悪い所
OPEN間もないという事、取り扱っている商品がトガりすぎているという事。
これらに起因する部分も多いのですが、今後どう変化するのか見定めたい点なのであえて意見させていただきます。
店舗に活気がない
店内に入って一番最初に思ったのが、
店頭でガラポンやってるんだけど、まぁ従業員に元気がない。
と思ってしまうくらいでした。
いや、元気がないというか慣れていなかっただけかもしれません。
年配の男性の方で、お子様や若い女性客がガラポンしている風景を見ていたのですが、見てる方としてはテンションは上がらず・・・でした。
個人的には、アジアの夜市のちょっとガヤガヤしたイメージを持っていたのですが、そういったイメージははっきり言ってゼロです。
静かに買い物をされたい客からすると良いのでしょうが、やっぱりアジアを売りにするのであれば、もう少し活気があって雑多な雰囲気があると良かったかなぁと。
全体的に割高感が否めない
これはひょっとすると致命的になるかもしれませんが、
オープニングチラシの商品は安いんです。
例えば、農心辛ラーメン5食が298円(税込み)です。
他量販店だと、税抜きで398円はしますからね。
ただ、この辛ラーメンもセールが終わると、518円(税込み)になるようです。
税抜きだと479.6円です。
ちょっとお高めですよね。
他にも・・・

ウェイパー
日本の食卓でもおなじみになってきたウェイパー。
これ250gが598円(税抜き)でした。
申し訳ないですが、他量販だと500gが598円(税抜き)~698円(税抜き)くらいの相場です。
量目換算すると約2倍の価格となっています。
正直、高い・・・です。
自分が店長なら即価格の修正をしたいところです。
あと、韓国焼酎です。

韓国焼酎
これは個人的な思いもあるのですが、「亜州太陽市場(あしゅうたいよういちば)」では韓国フレーバー焼酎が主に3種類ありました。
チャミスル、チャズル、ジョウンデーです。
この中でチャミスルだけが298円(税抜き)で、他が300円(税抜き)以上だったんです。
当然仕入れ原価の違いもあるとは思いますが、客目線で見れば、なんでチャミスル以外は300円以上でバラツキがあるの?ってなっちゃうと思うんですよね。
実際にチャミスルやジョウンデーを定期的に飲まれる方は、その相場観はある程度身についているはずです。
完全に観光客向けの商売ならいいのでしょうが、基礎調味料から惣菜まである店舗なので、ある一定の相場観に即した価格設定をしないと
品揃えは良いけど高い店
と、思われそうで怖いです。
そのほか気になる商品はいくつかあったのですが、とりあえずこのくらいで・・・。
商品の安定供給は可能なのか?

豊富な品揃え
実は一番気になったのが、商品の供給についてです。
私の経験上ですが、アジア商材に限らず輸入関連商品はその特性上、仕入れのロット問題や商品の安定供給問題が発生します。
例えば、そもそも仕入れするのに100ケース以上でないとお店に卸してくれなかったり、ロットが小さくなればなるほど仕入れ原価が上がったりしてしまいます。
大手量販店だと店舗数も多いので、ロットが少々大きくてもそのスケールメリットを生かした仕入れが出来ます。
ですが、「亜州太陽市場(あしゅうたいよういちば)」の場合は実店舗は1店舗だけですし、ネット販売も行っているとは言え、果たしてどこまでそのメリットが生かせるのかが疑問です。
というか、今後の課題になるはずです。
ただ、この点についてはビジネスモデルとして、
もしくはその逆もしかり。
というようなスタイルなんだろうなぁとは推し量れます。
この課題は輸入商品を扱う上では相当肝になってくると思うので、今後の動向を注視したいですね。
まとめ
以上簡単ではありますが、客目線というよりは、超おせっかいな経営者目線で見てしまってすいません。
まとめると・・・
ただし、価格設定と商品供給に不安が残る
といった所ですかね。
価格というよりは、その品揃えに魅力を感じて来店される客が増えれば、2号店3号店も視野に入ってくるでしょう。
ですが、逆にそれがネックとなって客離れするかも、という懸念は残ります。
今時ディスカウントスーパーやドラッグストアにもアジアン商材の取り扱いは増えて来ています。
あちらで、大量仕入れで安く売られると、正直単店で戦いを挑むのは相当厳しいですし。
インバウンド需要がなくなって、想定する客層は圧倒的に国内の日本人客のはずなので、そのあたりどういった店舗運営をされていくのか?
「亜州太陽市場(あしゅうたいよういちば)」の今後に注目しましょう!!
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