どうも、山田店長(@yamada_tencho)です。
私は大手小売業でもう10年以上店長をしており、これまで多くの店長を見て来たのですが、正直店長に向いてないだろうなぁ、という人も少なからずいたというのも事実です。
飲食でもアパレルでも、どんな小売業においても、こういう人は店長に向いてないっていう人が必ずいます。
中でも、
2.自分に甘い店長
3.妥協点の低い店長
この3点に当てはまる人は、絶対に店長に向いていません。
ひょっとして、自分は店長に向いてないのかなぁ、と思った事があるようでしたら、この3点を疑ってみてください。
ここでは、上記3点にあてはまる店長の特徴の紹介と、もし自分があてはまっていた際の解決方法を紹介します。
店長に向いていない3つのタイプとは!?
店長になりたくてなった人、やりたくもないのに、半ば店長職を押し付けられた人、いろんなタイプの店長がいるとは思います。
しかし、一度店長職を引き受けたからには責任があります。
それは、
です。
当然店の売上を上げないと行けないですし、一方、従業員満足(ES)の向上にも努めなければなりません。
とはいえ、どちらの場合においても、なかなか成果の上げられない店長がいるのも事実です。
では、一体どんなタイプの人は店長に向いてないのでしょうか?
自分でやった方が早い病の人
もっとも店長に向いていないのが、この、「自分でやった方が早い病の人」です。
店長として、当然部下に背中を見せる、率先して動く、という事は非常に大事です。
その背中を見て部下は育ちます。
とは言うものの、
だって、店長が全部やってくれるんだもん。
基本的に部下は、別に仕事がしたくて仕事をしているのではなく、お金が欲しくて仕事をしています。
ですが、どうせ仕事をするなら、やりがいのある仕事をしたいとも思っています。
そのやりがいを作るのが店長の仕事です。
それぞれの部下が得意としている業務を見つけ、適切な業務の割り振りを行う。
いわゆる適材適所というやつですね。
業務を振っても思ったような結果が出ない事に対して、自分の業務の采配が悪いとは考えず、能力の低い部下が悪い、と思ってしまいます。
だからといって、その部下に対して叱ったりするのではなく、自分でやった方が早くて完成度も高い、と思ってしまうんです。
こういう店長は、基本的に個人能力は非常に高いのですが、店舗の規模が大きくなればなるほど、運営に支障をきたすようになってきます。
なぜなら、自分ひとりの力では限界があるからです。
つまり、
という事です。
また、「自分でやった方が早い病」はなかなか治りません。
なぜなら、自分はこのスタイルで今までやってきた、というプライドがあるからです。
そんなプライドなんて、何の役にも立たない事に気付く事ができれば、そこからの成長はものすごく早いのですが、そうもいかないのが現実、といったところでしょうか?
あなたの周りにもいませんか、「自分でやった方が早い病」の店長さん。
こういう店長が、もっとも店長に向いてない人の典型的なタイプです。
自分に甘くて人に厳しい
店長に限った事ではないかもしれませんが、自分に甘い上長は、大抵部下に厳しいものです。
自分に厳しくて部下にも厳しいのであれば、部下は着いて来ますが、自分に甘い人は店長には向いていません。
というか、上長としては適任ではありません。
自分に甘い姿を見た部下は、その上長に対する信頼をどんどん失っていきます。
信頼のない上長から指示を受けたとしても、その部下は100%の能力を発揮することはできません。
なぜなら、頭の中では「なんでこんな上司のために仕事をしないといけないのか」と考えるからです。
主語がその業務の先に向かっていません。
つまり、お客様のために今の業務があるのだと気付いていないのです。
気付いていたとしても、それを避けて通るようになります。
こうなってくると、
その部下の能力に関わらず、その上長からすると思ったような成果が出なくなるので、さらに人に厳しくなってしまい、結果として部下が離れていくようになります。
もうこうなってしまうと、組織として機能しなくなります。
そうなる前に、上長のそのまた上長がそれに気付いてくれればいいのですが・・・。
こういうタイプの人は自身の上長にはうまく報告するので、気付いた時には時すでに遅し、という事にもなってしまいます。
こういうタイプの人が店長だった場合、何がいけないって、その部下が不幸になってしまうことです。
部下がその能力を100%発揮する環境を与えてもらえないだけでなく、そんな上司の下では、仕事に対するモチベーションも当然上がりません。
つまり、こういう上司の下で働くという事は、人として成長するための時間の損失でしかないのです。
なので、自分に甘くて人に厳しい人は、特に店長に向いていないタイプだと言えるかと思います。
参考記事
⇒現役店長が実際に店長を辞めたくなるたったひとつの理由とは!?
妥協点の低い人
一見自分に甘い人と同じように聞こえるかもしれませんが、妥協点の低い人というのは、また違った意味で店長には向いていません。
仕事に対して熱量はすごくあって、どんな事もスピード感を持ってていいんだけど、やったはいいけど、結局着地が決まらない店長っていませんか?
こういう店長って、意外と会社からの評価は高かったりします。
なぜなら、行動力があるから、見え方としては非常に良く見えるんですよね。
だって、店長を評価する人は現場にいないから。
でも実際は、こういう店長は行動力はあるんだけど、妥協点が低いから途中で仕事を投げ出しちゃう、みたいな。
自分がある程度納得したら、後は部下によろしく的な感じで任せっきりにする店長って、やっぱりいるんですよね。
例えば、会社の指示で何かを店舗で実施する際に、店長の熱量でスピード感を持って人が集まり、動いていくのはいいのですが、事が動き始めると飽きてしまうんです、このタイプの人は。
で、何が一番困るって、部下が一番困るんですね。
なぜなら、
指示があいまいだと、どうしても得られる成果は小さくなってしまうものです。
だって、アルバイト従業員にその指示が浸透するときには、極端なときには100が1になってしまうから。
仕事に対するスピードと熱量だけが人一倍であっても、妥協点の低い店長だと、その指示と方向性があいまいになってしまうので、結果として着地が定まらない。
そんな店長の下で働く部下は、いわゆる、振り回されるという状態になり、店長との信頼関係を築く事が出来ずに、気が付いたら店長の周りからいなくなっている、というパターンに陥ってしまいます。
最初だけは裸の王様のごとき振る舞いが出来ますが、信頼を積み重ねる事ができなくなるので、妥協点の低い店長には未来は無い、と言い切っていいのかもしれません。
この3点にあてはまったらどうすればいいのか?
3つの店長に向いてない人のパターンを見て来ましたが、あなたも思い当たる節はなかったですか?
では、それぞれのタイプの店長はどうやったら、部下からも会社からも信頼される店長となれるのでしょうか?
具体的に解説していきたいと思います。
仕事を部下に丸投げする
「自分でやった方が早い病の店長」は、店長には向いていません。
なので、逆に、部下に仕事を丸投げしてください。
1から10まで、全部です。
怖いですか?怖いですよね?
だって、自分が今までやってきた事を部下に丸投げしたら、100%のクオリティの結果が返って来ない可能性の方が高いんですもん。
恐らく、成果としては50%程度のクオリティになると思います。
でも、50%の成果を出せるのであれば、それを2人でやれば100%になりませんか?
恐らく指示待ちでひまそうにしている従業員はたくさんいますよ、こういう店長の下には。
なので、そんな部下に仕事を丸投げすればいいのです。
で、疑問や不安があったりすると、必ずあなたに聞いてきます。
なぜなら、これまであなたは散々背中を部下に見せて来たからです。
今まであなたは、会社のため、店のため、お客様のため、と思って必死に働いていたはずです。
部下は何もしていなかったかもしれませんが、あなたの背中は絶対に見ています。
人一倍働くあなたの背中を。
そんな背中を見て育った部下です。
やり方は見て覚えているはずです。
あとはちょっとしたコツだけ教えてあげれば、絶対に伸びます。
そう考えると、部下に仕事を丸投げしたくなって来ませんか?
それが出来るようになってくると、これまでの何倍も効率よく業務が回転していくようになります。
結果として、会社・店・顧客に対して三方良し、となるわけです。
もし、自分は「自分でやった方が早い病の店長」だと思われた方は、是非一度、それこそ騙されたと思ってやってみてください。
きっと驚くほど成果を得られるはずですよ。
部下に背中を見せる
「自分に甘い店長」は、自分に甘いと気付いています。
仕事の結果が思うように出ないのも、自分が甘いからだと気付いているはずです。
もしあなたがこういうタイプの店長だったとしたら、「自分でやった方が早い病の店長」とは逆で、部下に背中を率先して見せましょう。
なので、当然部下からの信頼は得られていないと思っていいと思います。
では、どうすればいいのか。
ただただ、背中を見せればいいのです。
自分に厳しくなれ等と、ありきたりな事を言うつもりはありません。
部下からの信頼を得て、もっと効率良く仕事をしたいのであれば、部下に背中を見せ続けてください。
それこそ、朝誰よりも早く出勤して、トイレ掃除をしてください。
毎日店頭に立って呼び込みをしてください。
そうすると、必ず部下は言って来ます。
「店長、何か私に出来る事ないですか?」と。
参考記事
⇒店長の仕事とは何か?それはトイレ掃除である!と断言します!!
短所を長所に見せる
では、「妥協点の低い店長」はどうすればいいのでしょうか?
妥協点が低いというのは、性格なので仕方が無いと諦めるべきなのでしょうか?
もし自分にその自覚があって、どうしても治らないのであれば、考え方を変えてみてください。
当然店長なので、会社に対して結果をコミットしなければいけません。
でも、何に対しても妥協点が低いので、どうしても思ったような結果を得られない。
であれば、いっそのこと、
自分は妥協点が低いと自己分析出来るのであれば、それを踏まえた上で戦略を練ってみてください。
若干乱暴な言い方に聞こえるかもしれませんが、だって仕方ないじゃないですか、性格なんだもん。
そのくらい投げやりに割り切っていいと思います。
で、割り切ったら、結果に最も最短距離で到着出来る自分なりの仕事に対するスタイルを考えてください。
それが出来たら、初動はまず自分で動いてください。
二手目、三手目は、部下に振ってください。
それを前提の仕組みを作るように心がけてください。
すると、妥協点が低いのではなく、不思議と「業務スタイルの確立された店長」というお墨付きをもらう事ができるようになります。
そうです。
仕事の仕組み作りをしてやって、それが自分のスタイルなんだということが確立出来さえすれば、部下からの信頼を勝ち得ることもできます。
そうすることで必然的に結果も着いて来ますので、まさに一石二鳥です。
つまりは、「自分の短所を長所に見せる方法」を考える事が重要だと言えるでしょう。
参考記事
⇒店長の悩み⑤~店長として自信がなくなった時にやるべき事3選!
まとめ
では、おさらいです。
3つの店長に向いてない人のパターンを見てきました。
2.自分に甘い店長
3.妥協点の低い店長
それぞれのパターンに対して対策としては、
2.部下に背中を見せる
3.短所を長所に見せる
これらを実践する。
店長は毎日忙しいとは思います。
忙しいと、今の自分を見つめなおして、尚且つ業務スタイルを変える、というのはなかなか一筋縄では行かないかと思います。
ですが、基本的には、自分が変わらないと周りは変わりません。
周りが変われば、今よりももっと数字は上がるし、あなたの評価も上がります。
あなたの評価が上がれば、必然的に部下の評価も上がります。
もしあなたがこの3つのタイプのどれかに当てはまるのであれば、ぜひ一度その対策を実践してみてください。
思っている以上に効果があると思いますよ。
だって、どれも私が実際に見て、改善する姿を見て来たんですもの。
それでも店長に向いてないかも・・・と思うのであれば、職場を変えて違う環境でがんばってみるのもひとつの手かもしれませんね。
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