どうも、山田店長(@yamada_tencho)です。
副店長の役割や仕事って一体何だろう?
店長と副店長の違いもイマイチよく分からないんだよなぁ。
普段、そんな風に思ったことはありませんか?
私は、月商5億、従業員数約300人の店舗の店長をしており、直属の部下に副店長がいます。
役職として副店長がいるわけですが、この副店長ってその立ち位置がよく分からなくないですか?
なかなか一言では言えないとは思うのですが私は、副店長の役割(仕事)とは、店長同等の権限を持った店舗のNO2としてその力を行使する事だと思っています。
なぜか?
私の場合、自分が不在の時は店長と同等の役割を果たしてもらわないといけないので、基本的に全て任せているからです。
とはいえ、決裁権はないでしょ?と思われるかもしれませんが、あります。
基本的に何か問題があったら報告をください、というスタンスです。
お金のかかる事については、金額ベースの決裁権を与えて、それを越える決済が必要になったら相談する、というスタイルです。
ややハードルが高いのでは?と思われるかもしれませんが、これだけの決裁権を渡すのでそれなりの仕事をしてもらわないと困ります。
だって、副店長なんですから。
私の場合は極端かもしれませんが、ここでは、一般的にはいまいち分かりにくい
・店長と副店長の違い
・副店長の役割と仕事内容
・副店長が店長になるには?
これらを現役の店長目線で分かりやすく解説します。
今現在副店長で、将来的に店長を目指している方には必見の内容である事間違いなしですので、お見逃しなく!
また、現役店長の方は、是非副店長の教育の一環として参考にしてみてください。
副店長とは?
一般的には、
単純に副店長とはという意味で定義するならばそうなるのでしょうが、他の従業員やアルバイトからすると、副店長って、いわゆる中間管理職のように見えてしまうのが実態だと思います。
そんな、いまいち分かりにくい副店長について、現役店長の目線で解説します。
副店長は店長の右腕であり店の二番手
一般的には、副店長とは店長の右腕であり、店舗の二番手的存在、そんな印象が強いのではないでしょうか。
店長の右腕として手腕を振るい、店舗の運営からお客様対応まで、店舗で起こり得る様々な事象に対応する。
それが副店長です。
言い換えるならば、副店長とは次期店長です。
ですので、「副」は付きますが店長という名の名称で呼ばれるんです。
少なくとも、私は副店長については、いつでも店長として独り立ちできるよう指導しています。
店長と副店長の違い
では、店長と副店長の違いとは何なのでしょうか?
実際現場に出れば、副店長も店長と同じ仕事をしてもらわないと困るのですが、最大の違いはその「重み」です。
例えて言うならば、お客様から呼ばれる呼称の違いでもあります。
身内から呼ばれる分には、ぶっちゃけ店長でも副店長でもなんでもいいんですが、お客様からすると、店長と副店長では、実際その権限の重みが違います。
クレームを言うなら絶対店長だし、店長を知ってれば顔が効くみたいなところもあります。
ですが、これが肩書きが副店長だとそういう訳にはいきません。
お客様目線で見るとそうなります。
では、従業員目線だとどうかと言うと、店長と副店長の決定的な違いは、
もうこの一点に尽きると言っても過言ではありません。
私自身、副店長にある一定の権限を与えてはいますが、店舗の運営を左右するような案件についての決裁権は副店長には与えません。
なぜなら、副店長は、その責任を負えないからです。
最終的に責任を取れることについては、私もどんどん仕事を任せて行きますが、そうでない案件については事前に申し伝えをしておいて、自身が決裁するようにしています。
もし、あなたにも副店長がいて、その扱いに困ったら、まずは副店長への決裁権をどこまで与えるか、これを考えてみるといいかもしれません。
個人の能力にもよるとは思いますが、基本的には店長の権限の9割を丸投げしてみるといいと思います。
残りの1割は、店長と副店長の間のどうしても越えられない壁、というやつです。
副店長と店長代理の違い
時々聞かれるのですが、副店長と店長代理の違いですが、何だか分かりますか?
業界的な定義もあやふやかと思いますが、私の店には副店長と店長代理がいます。
使い分けとしては、副店長は文字通り店のNO2です。
私の場合、店長代理はというと、そのフロアの責任者として呼称を使っています。
私の勤める店舗は多層階の店舗となります。
そのため、各フロア責任者=店長代理がいます。
これは、副店長とは違い、各フロアごとの主に人にまつわるまとめ役となる人の事を言います。
そして、その店長代理をまとめるのが副店長という形となります。
じゃあ副店長代理はいるのか?と思われるかもしれませんが、それは存在しません。(笑)
だって、もうややこしくて、収拾つかなくなるじゃないですか。
副店長の役割と仕事
では、具体的な副店長の役割と仕事はどういったものなのでしょうか?
これは会社ごとで様々な規定があると思うのですが、私の経験上という注釈付きでご理解いただけたらと思います。
次期店長候補であるということ
副店長の一番大きな役割と仕事は、早く一人前の店長になれるよう勉強する立場である、という事です。
副店長は次期店長候補であるのは間違いありません。
ですので、いつまでもその立場に甘んじることなく、一刻も早く今の店長の良い所を盗んでもらって、一人前の店長にならないといけません。
逆に言うと、副店長という役職を与えられたからには、それだけの期待があっての人事だったという事です。
ですので、その気持ちに応えるためにも、早く店長業務をマスターして、現在の店長には早く勇退いただけるよう、下から突き上げて行かなければいけません。
それが次期店長候補である、副店長の大きな役割であり、仕事だと思います。
参考記事
⇒店長の仕事とは何か?それはトイレ掃除である!と断言します!!
店長不在時の責任者
副店長を一番悩ませるのが、この店長不在時の責任者という立ち位置です。
店長からは、自分が不在の時には全権を託す、と言われていたとしても、有事の際にはその全権を使いきれるかというと実際は使い切れないものです。
例えば、アルバイトが辞めたいと相談してきたとします。
相談には乗れますが、「はい、じゃあ退職届け書いてね」とは言えません。
だって、普通の会社は、人についての最終決定権は店長ですからね。
たとえアルバイトであっても、人事にまつわる決定権は店長に委ねられていないと、店舗運営として健全とは言えません。
とはいえ、店長不在時の様々な事案・案件をまとめて、店長に報告するのが副店長の仕事でもあります。
副店長とはあくまでも、円滑に店舗の運営をしていくためのサポート役でもあるので、この辺は自身の置かれた立場をしっかり把握して立ち居振舞う必要があります。
現場との調整役
副店長の役割として最も大事な事は、現場と店長との調整役という側面を併せ持つということです。
店長はどちらかというと、現場というよりも、本部・本社と店舗とのパイプ役的要素を持っています。
本部の施策を店舗に速やかに波及させたり、本部と数値分析を行い今後の店舗戦略を練ったりします。
このように、店長はどちらかというとデスクワークに従事する事が多く、現場は副店長に任せる事が多いかと思います。
ですので、一般的には、店長よりも副店長の方がアルバイトとの距離感が近かったり、何かあると相談される立ち位置になります。
そういった現場の声を集める調整役としての力量を問われるのが、副店長と言ってもいいでしょう。
逆に言うと、アルバイトの声に耳を傾けたり、現場で起こっている出来事を店長に報告・連絡・相談できない副店長は、未来の店長としては不適格と言わざるを得ません。
副店長の悩み
私も今でこそ月商5億の店舗を任されてはいますが、当然副店長時代を経験しています。
当時は、一般社員とは違った悩みを抱えていました。
特に、自分の副店長としての立ち位置的な部分については、大いに悩んだものです。
ですが、今思えば、当時の苦悩があったからこそ今がある、と言い切れます。
そんな当時の事を少し振り返りながら、副店長ならではの悩みを紹介します。
もし、今副店長をされている方でしたら、共感していただけるかと思いますよ。
アルバイトと店長との板ばさみ
副店長をしていて、もっとも面倒だったのが、これです。
アルバイトが事あるごとに、自分にいろいろな事を言ってくるんです。
・○○さんが私の陰口を言ってるんですけど・・・
・お客様が怒って責任者呼べって言ってます・・・
・なんか業者っぽい人が来てますけど・・・
当時は本当に思ったものです。
俺は何でも屋かと?
とりあえず良くわかんない事は副店長に振っておけばいい、そんな雰囲気ってありますよね?
店長にわざわざ報告するほどの事でもないけど、自分で処理するのは面倒だし、副店長に振っちゃえ、みたいな。
とにかく、この振りが面倒で仕方なかった副店長時代でした。
当然、自分を頼って言って来てはくれているのでしょうが、それ俺じゃなくて店長に言ってよ・・・みたいな事も自分に報告されたりして、逆に面倒だなぁって思ってました。
今思えば、店長が自分にそういったもろもろの業務を任せてくれたおかげで、店舗のすみずみまで把握する事ができるようにもなりました。
そう考えると、副店長時代に経験してきたこと全てが、今の店長としての役職に大いに役立っている言えますね。
調整役になることが多く決裁権がない
副店長という立場で苦悩した事のひとつとして、最終的な決裁権が限定的だったという事です。
例えば店長不在時にクレームがあり、自分の判断ではここまでは出来るがそれ以上は店長判断となる場合、お客様から、「お前では役不足だ。店長を出せ!」と言われたことがありました。
結局自分では、そのクレームを収める事ができず、後日店長が対応をする事となりました。
もし、その時自分に最終的な決裁権があれば解決できたかというと、必ずしもそうではないとは思うのですが、当時はもっと自分に決定権があったらなぁ、と思う事がたびたびありました。
また、こんなエピソードもありました。
ある日、アルバイトが退職の意思を伝えて来たので私が一度面談を行いました。
本人の退職の意思は固いようで、その旨を店長に報告すると、再度店長が面談を行うとの事。
そう思っていたのですが、そのアルバイトは店長との面談後、もう一度この店で頑張るという事になりました。
自分が面談した時には退職について固い意志を示していたのに、店長との面談で何がそうさせたのか?というくらいに180度違った結果になったんです。
人にまつわる事なので、最終的には店長判断となります。
ただ、この時に、店長と副店長(自分)との差をまざまざと感じたのを今でも忘れません。
そのアルバイトには申し訳ないのですが、当時は悔しくて仕方がありませんでした。
店長だったらOKなのに、自分だったらダメな理由は何なんだと。
当然直接そのアルバイトに聞く事はできず、店長もプライベートな事なので深くは教えてくれませんでした。
でも、その時に気付きました。
これが、店長と副店長の違いなのか、と。
結局、店の売上を作るのは人であって、自分ひとりでは何もできません。
会社という組織にとって一番大事なのは「人」です。
そんな「人」に強くないと店長にはなれないんだと、当時本当に強く思った事を今でも覚えています。
副店長が店長になるには?
副店長時代いろんな経験をさせてもらいながら、店長になるにはどうしたらいいんだろうと、日々苦悩していました。
その時は必死でがむしゃらだったのですが、今思えば、副店長が店長になるには、
これだと思います。
その上で、判断に困ったら店長に報告し指示を仰ぐ、その時の店長の考え方やり方を吸収していく。
そうする事で店長として必要なスキルが身に付いて行くんだと思います。
それともうひとつ。
店長に必要なスキルとして、やっぱり人間力は必要です。
堅苦しく考える必要はないのですが、分かりやすく言うと、部下からの信頼を店長よりも多く勝ち取る事が出来るかどうかです。
店長はやっぱり店長なので、店舗でもっとも信頼される存在であることは間違いありません。
逆に言うと、そんな店長よりも誰よりも信頼を置ける存在になる事ができれば、店長になれるという事です。
ですので、もしあなたが副店長の職に就いていて、将来的に店長を目指すのであれば、いかにして部下からの信頼を得るか、これに注力してみるといいかと思いますよ。
部下からの信頼を得る事は、逆に言えば会社からの信頼を得る事にも繋がりますからね。
まとめ
以下について分かりやすく説明したつもりだったのですが、いかがでしたでしょうか?
・店長と副店長の違い
・副店長の役割と仕事内容
・副店長が店長になるには?
どれも、過去の自分の副店長時代の体験を思い出しながら書いてみました。
なかなか一言では説明しにくいですが、この記事が、店長を目指す現役副店長さんのお役に少しでも立てれば幸いです。
また、何か質問等ありましたら、山田店長(@yamada_tencho)宛てにDM等気軽にいただけましたら結構ですよ。
参考記事
⇒店長の仕事とは何か?それはトイレ掃除である!と断言します!!
カテゴリー