どうも、山田店長(@yamada_tencho)です。
食料品やペット商品、医薬品等を取り扱う店舗でよくあるクレームとして最も多いのが、賞味期限切れ商品の販売ではないでしょうか。
コンビニなんかだと、レジを通した時点で賞味期限切れ商品はエラー音が鳴ったりしますが、うちの店のレジにはそんな機能がついていません。
ですので、どうしても賞味期限のチェックは人間の目で確認するしかありません。
当然、人間の目なので100%期限切れをチェックするのはどんなに頑張っても無理です。
そうなると、どうしても賞味期限切れ商品の販売というクレームは避けては通れません。
ここでは、こういった賞味期限切れ商品を販売した際の、クレームに対する対応方法と、いかにしてそのお客様をリピーターにしていくかについて、詳しく解説していきます。
賞味期限切れ販売クレームに対する初期対応方法
何はなくとも、クレーム対応は初期対応をどれだけスピードをもって対応できるかがポイントとなります。
賞味期限切れ商品を販売してしまった際には、以下の手順をスピード感を持って順番にやっていくと効果的です。
この対応は、電話でも対面でもどちらでもクレーム対応方法としては同じです。
実際口にしたかどうか?
まずは消費期限切れ商品を販売してしまった事を謝罪します。
ちなみに、この時点ではまだ販売確認等は行いません。
あくまでも性善説でお客様対応をします。
ひとしきり謝罪を行った後に、まずはその商品を口にしたかどうかを確認します。
もし、口にしていなければ、そのまま返金処理を行い、
という旨をしっかり説明してお詫びをしましょう。
ただ、ここで問題となるのが、賞味期限切れ商品を食べてしまっている場合です。
現在の体調はどうか?
まずは、いつ・誰が・どの程度食べたかを伺う。
この時メモ等を持っていれば、お客様からヒアリングをしつつメモを取っておいてください。
注意点としては、小さなお子様が食してしまった場合です。
その場合は特に注意深く確認を取ってください。
年齢・性別等を確認させていただき、お腹を下していないか、発熱はないか等、体調の変化がないかどうかを口頭ベースで聞き取りしましょう。
ポイントとしては、そこまでするか?というくらい、医者になったつもりで聞いてください。
この辺りの対応が、後から大きく響いて来ます。
実際の体調確認を行ったら、次は以下の内容をチェックです。
病院に行ったかどうか?
言い方は悪いですが、そのお客様がクレーマーだった場合、ここで「治療費よこせ」という事になります。
あと、緊急でタクシーを使ったので、タクシー代も請求しようとしてきます。
この辺りの発言が出たら、クレーマー確定となります。
まだ病院には行っておらず、ひとまず店舗へ連絡をしてきた、というお客様については、
という事を伝えておきましょう。
普通のお客様は、「いやいやそこまでするつもりはないよ」という返答が来るはずです。
ですが、やはりこういった時代でもありますし、ひどく心配される方もいらっしゃいますので、病院へ行ってみますというお客様もいらっしゃると思います。
そうおっしゃられるお客様には必ず一言付け加えておいてください。
生鮮食品以外の加工食品の場合、少々の賞味期限切れではお腹を壊したりする事はまずありません。
ですが、万が一を考えないといけませんので、
「体調と賞味期限商品を食べた事との因果関係が認められた場合については責任を負います」
という事は、しっかり伝えておきましょう。
ここまですれば、相手が一般のお客様であれば、クレーム対応処理として十分だと思われます。
お客様をクレーマーと判断した場合
一方、一般のお客様ではなく、クレーマーだった場合はどうでしょうか。
クレーマーの場合、徐々に不当要求を匂わせる発言が出てくるはずです。
「子供が保育園に行けなかった」
「ここまでタクシーで来た」
はい、全てお客様都合です。
当店としては、その事について何ら責任を負うつもりはございませんです。
こういった事を言ってくるので、先ほど伝えた
「販売商品と体調の因果関係に対する責任」
の一言を伝えておくことが非常に重要です。
逆に言うと、
「こちらに過失がない事象については、一切の責任を負いません」
という旨を含んでいるからです。
いくらお腹が痛いとか、熱が出たとか言ったところで、因果関係を証明出来なければ責任は取りませんよ、という事です。
賞味期限チェック体制の管理が不十分だったことについては、しっかり謝罪をしてください。
しかし、クレーマーのお客様の体調と商品を口にした事の因果関係について証明されていない限り、それ以上の謝罪は必要ありません。
何かを要求されようが何しようが、クレーマーの言う事に耳を貸す必要はありません。
毅然とした態度で接するだけで結構です。
対象商品の販売確認と売り場チェック
上記のような対応が一通り終わったら、お客様を疑うわけではないですが、ここで初めて販売確認を取ります。
お客様が手元にレシートを持っていれば、JANコードを確認して実際に売り場をチェック。
当然、まだ売り場に賞味期限切れ商品が陳列されていれば、速やかに撤去しましょう。
また、その後の販売実績を確認して、同じ商品が他にも販売されていないかの確認も平行して行いましょう。
賞味期限切れ商品販売時のクレーム対応処理方法【まとめ】
ポイントをまとめます。
②現在の体調はどうか
③病院へはもう行ったかどうか
④因果関係があれば責任を負う旨を伝える
この4点に絞られます。
逆に言うと、この4点さえ押さえていれば、大きなクレームに発展することはありません。
そして、この対応がしっかりできれば、そこまで気遣ってもらえるなら、またこの店に来ようかなぁという風に思うはずです。
そうすれば、新たなリピーターとしてお店のファンが1人増える事となります。
どんなクレーム客もそうですが、うまくお客様の不安を取り除いてあげる事で、必ずリピーターとなってくれます。
クレーム対応処理については、ある程度の場数は必要ですが、こういった知識を持ってるかどうかでも結果が大きく異なってきます。
クレームだからと嫌がったりせずに、ぜひ積極的に真摯に対応をしてみてください。
この記事が、あなたの今後のクレーム対応処理の参考になれば幸いです。
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