クレーム処理対応マニュアルここがおかしい!現実はそんな甘くない!

クレーム処理対応マニュアルここがおかしい!現実はそんな甘くない!
クレーム処理対応マニュアルここがおかしい!現実はそんな甘くない!

どうも、山田店長(@yamada_tencho)です。

 

よく、店長のクレーム対応マニュアルってあるじゃないですか?

 

先に言っておきますね

 

あれって、全く意味無いですから。

 

いや、5%くらいは意味あるかもしれませんが、店長が処理するクレームにはほぼ役に立たないのが現実です。

 

当然なんの根拠もなく言っているのではなく、私自身店長として過去に幾度となく、ソフトなクレームから、ハードなクレームまで様々な経験を踏まえた上で言っています。

 

では、どうして一般的なクレーム対応マニュアルが役に立たないのか、ここではハードなクレーム対応の過去の事例と、店長としての私の実体験を元に解説させていただきます。

 

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過去に実際あったクレーム事案

過去に実際あったクレーム事案

過去に実際あったクレーム事案

以前、コンビニの店長がハードクレーマーに土下座させれた動画がYouTubeにUPされたのを覚えているでしょうか?

 

店長経験者からすると、思わず明日はわが身、と思った事でしょう。

 

ぶっちゃけ、小売業やってたら、あんなクレーマーいくらでもいます。

 

甘い所を見せるとすぐに漬け込んできて、土下座しろだのなんだの言われるわけです。

 

ただ、同じ店長としては、もっと毅然とした態度で対応できなかったのかなぁ、というのは思いますね。

 

クレーマーは、必ず相手の顔色を見て要求をエスカレートしてきます。

 

そりゃあ、普通はあんな状況になったら、マニュアルなんて頭から吹っ飛んじゃうし、そもそもマニュアルにあるような対応ではどうしようもできません。

 

ちなみに、英語ではクレームをclaimと書きます。

 

意味は、主張する、と訳される事が多いのですが、日本ではこのクレームという単語は、主張するというよりは、もっとネガティブなイメージで捉えられることがほとんどです。

 

では、私の実体験から既存のクレーム対応マニュアルが、いかに役に立たないのかを解説します。

 

実体験①~まず謝罪はウソ!

大体、どのクレーム対応マニュアルを見ても必ず書いてます。

 

とりあえず謝罪して、相手の気持ちを落ち着かせる、みたいなやつです。

 

ハードクレーマーは必ず言います。

 

「謝って済むなら警察はいらんだろうが!」

 

はい、その通りです。

 

このセリフが出た時点でハードクレーマー確定です。

 

謝らなくていいから何かよこせ、ということです。

 

普通のクレームを言って来るお客様は、誠意を込めて謝罪すれば必ず許していただけます。

 

許していただける意志を示していただいて初めて、例えば次回来店時に使えるような商品券を渡してもいいかもしれません。

 

当然、最初からそんな商品券とか渡しちゃだめですよ。

 

「これで、勘弁してください」みたいな形で商品券とか出しちゃうと、必ずエスカレートします。

 

じゃあ、どうしたらいいの?と思われるでしょうが、私がよくやるひとつの手としては・・・

 

例えば、「店長、お客様が店長を呼べって怒ってます」と、アルバイトから呼ばれたりすると思うのですが、この時に当然現在分かっている限りの事実確認をします。

 

で、その事実確認の中で、店側に非があるかどうかを判断します。

 

そして、それを踏まえた上でお客様のもとへ行きます。

 

お客様への第一声は

 

「お客様、どうされましたでしょうか?」

 

この後必ずこうお客様からの返しが来ます。

 

「どうもこうもない!お前のとこの○○が○○とはどういう事だ!」

 

という風な形で、お客様が状況説明をしてくれます。

 

もしくは、

 

「今のアルバイトから何も聞いてないのか?」

 

こう聞かれたとしても、

 

「うちの従業員からの一方的な報告ですと誤解があるといけませんので、お客様からもご事情をお伺いしてもよろしいでしょうか?」

 

と答えてください。

 

すると、お客様は事の経緯を話してくれるはずです。

 

注意点としては、

 

ここまで一切謝罪をしてはいけません。

 

 

クレーム対応における謝罪のポイントは?

店長のクレーム対応時の謝罪のポイントは、

 

こちらに非があり謝罪の必要がある事にのみ謝罪すること

 

です。

 

こう言うと、当たり前じゃないかと思われるかもしれませんが、何でもかんでも謝罪すると、

 

謝ったということは、非を認めたということ

 

という風に捉えられてしまいます。

 

こうなると、もし相手がクレーマーの場合は、どんどん揚げ足を取ってきます。

 

そうならないためにも、謝罪をするのは、あくまでもこちらに非がある事のみです。

 

お客様から状況説明を聞いた後はどうする?

お客様からひとしきり話を聞いてください。

 

細かい状況まで全て聞きだしてください。

 

するとどうでしょう。

 

お客様の怒りが収まってくるじゃありませんか。

 

うそみたいな本当の話なのですが、普通のクレームを言ってくるお客様は、吐き出すだけ吐き出したら落ち着かれて冷静に話ができるようになります。

 

この状態になって初めて、起こった出来事に対して、店として店長として出来る提案をします。

 

・賞味期限が切れているなら交換する。
・ズボンにコーヒーをこぼしたのならクリーニングする。
・接客態度が悪かったなら指導を徹底すると約束する。

 

こちらから提案をする際は、そのタイミングが最重要です。

 

逆に、お客様が落ち着いたタイミングで提案できれば、そのクレームの落とし所はすぐに見つかる事と思います。

 

ということで、「まずは謝罪する」はうそです。

 

正解は、「まずはお客様から状況を聞き出す」です。

 

 

参考記事
クレーム対応処理方法②~賞味期限切れ商品販売時まずやるべき事とは!?

 

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実体験②~誠意を見せろ!

sorry
クレーム対応もこじれて来ると、こんなセリフを言ってくるお客様もいます。

 

ご存知だとは思いますが、基本的に「誠意を見せろ」は、金品を出せ、ということです。

 

この「誠意を見せろ」というのはクレーマーの常套手段です。

 

クレーマーは絶対に、「金品を出せ」とは言いません。

 

なぜなら、「金品を出せ」と言ってしまうと恐喝罪になるからです。

 

なので、賢いクレーマーは絶対に言いません。

 

ただただ、こちらから金品が提供されるのを待っているんです。

 

逆に言うと、「金品を出せ」このフレーズを言ってもらえると楽なんです。

 

なぜなら、これを言われた時点で恐喝になるので、おまわりさんに連絡してください。

 

警察を呼んで恐喝で連れていってもらえれば、話は早いです。

 

ただし、こちらから被害届を出せば罪となりますが、警察を呼んで話す事になれば、恐らくお客様側から被害届を出さないよう打診が来るはずなので、被害届を提出する準備をしていたとしても取り下げる方がいいかと思います。

 

なぜなら、警察に被害届を出すとなると、相当に面倒だからです。

 

調書だけで半日かかったりします。

 

そんなに時間をかけたところで、正直何も得るものはありません。

 

ですので、「金出せ!」と言われたら、警察を呼んでとっととお引取り願いましょう。

 

賢いクレーマー相手にはどうする?

先ほど、賢いクレーマーは絶対に金品を要求しないと言いました。

 

基本的には、誠意を見せろと言ってきます。

 

この時の返し方として私がよく使っているのが、

 

「では、どうさせていただきましたらよろしいでしょうか?」

 

これです。

 

で、この後必ずこう続きます。

 

「そんなもの自分で考えろ!」

 

ここまでワンフレーズのように、必ず言ってきます。

 

そのあと私はまた言います。

 

「申し訳ございませんが、お客様の意図するところを分かりかねるのですが、具体的におっしゃっていただいてもよろしいでしょうか?」

 

ここまで来ても、自分で考えろだとか、お前が出来る範囲の事をやれ、とか言ってくる相手は、間違いなくハードクレーマーです。

 

クレームをすることによる見返りを期待していることは間違いありません。

 

もう、ここからは我慢比べです。

 

大体この辺のやりとりがエンドレスで続くと、逆に向こうから折れてくれます。

 

なぜなら、相手もプロだからです。

 

プロゆえに、こういったクレーム対応をする店長からは得るものがないと分かっているからです。

 

つまり、時間の無駄だからです。

 

で、最後は、

 

「次から気をつけるんだぞ」

 

ということで、幕引きとなります。

 

参考記事
クレーム処理対応方法④~「誠意を見せろ」に効く魔法の言葉とは!?

 

実体験③~警察を呼べ!本社に連絡しろ!

実体験③~警察を呼べ!本社に連絡しろ!

実体験③~警察を呼べ!本社に連絡しろ!

クレーム処理の中で一番楽なのが実はこれです。

 

警察を呼べ!と言われたら、すぐさま呼びましょう。

 

だって、お客様からの依頼なんですもの。

 

基本的に民事不介入の原則はありますが、警察も善良な一般市民から通報があれば出動しないわけには行きませんからね。

 

あと、本社に連絡しろ!と言われたら、断ってください。

 

なぜなら、本社に電話しようが何をしようが、店の長は自分なので、本社に電話しようがどこに電話しようが何も自体は好転しません。

 

逆に話が長引くだけで、何もメリットはありません。

 

ただし、お客様から電話していただく分には全く問題ありません

 

むしろ、お客様から連絡していただいて、本社案件として片付けてもらえると、正直現場の店長としては楽です。

 

逆に、本社に電話するぞと言われたら、すぐさま連絡先を教えてあげてもいいかもしれません。

 

ちなみに、こういった事案で本社案件となったとしても、あなたの評価が下がるような事はありませんので、安心していいと思います。

 

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実体験④~書面で謝罪しろ!

これは絶対に避けてください。

 

賢いクレーマーは証拠を残そうとします。

 

書面での謝罪文等を店長判断で出すのは非常にまずいです。

 

なぜなら、もし訴訟問題に発展した場合に不利となってしまうからです。

 

一般的なお客様は絶対にこんな事は言いませんし、普通に誠意をもって対応すれば許していただけるものです。

 

もし書面での謝罪を求められても、絶対に出してはいけません。

実体験⑤~最終的には警察へ通報する

警察車両

とはいえ、いろんなお客様がいて、いろんなクレームがあるのですが、最低限守らないといけないのは、どんな事があっても、出来ない事は出来ないと言い続ける事。

 

中途半端なことを言うと揚げ足を取られて、堂々巡りが続きます。

 

もしこちらに非がない、もしくは十分に謝罪をしたと判断した場合は、警察対応としてもいいと思います。

 

必要以上に従業員を拘束し続ける行為自体は、業務妨害以外の何ものでもありません。

 

時間をかけて誠意を見せてそれでもだめなら警察へ通報する。

 

初めての時には戸惑いもあるとは思いますが、このへんのさじ加減が分かってくれば、店長としても一人前かもしれませんね。

 

【まとめ】店長のクレーム処理対応マニュアル

以上、ここまでの実体験に基づくクレーム対応でしたが、いかがでしたでしょうか?

 

実際、現場ではこういったクレームが起こっているんです。

 

マニュアルで書かれているような事が全く通じない場面も多々あります。

 

最終的には、店の長である店長の判断が重要ですので、クレーム対応には店長として、毅然とした対応を心がけてください。

 

そうすれば、どんなクレームであっても良い具合に落とし所が見つかるはずです。

 

店長が対応するクレームは、場数を踏む事も大事ですが、有事に備えての心の準備とシミュレーションも大事ですので、常に備えておきましょうね。

 

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プロフィール

山田店長

飲食店スタッフ⇒通信機器販売員⇒食品バイヤー⇒大手小売業現役店長へ。
現在は月商約5億・従業員数約300人の店舗で店長をやっております。店長経験はもう10年以上。
この経歴を元に、店長として持ってる知識と経験をここでお伝えしていきます。
現役店長さんの日々の業務に、少しでもお役に立てれば幸いです。

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