どうも、山田店長(@yamada_tencho)です。
私も長く店長業務をやっていると、様々なクレーム対応を余儀なくされます。
まぁ、クレーム対応も店長業務のひとつと言えばそれまでなのですが、とはいえ、それにかける労力は多大なものとなります。
クレーム対応が店長の仕事だということは分かっているけど、正直時間も労力もかかるので自分ではやりたくないなぁ。
一般的なクレームだったらまだいいのですが、いわゆる反社会勢力的なクレームについては、多くの労力だけでなく時間を擁する事が多くなります。
そんな時に役に立つのが、クレーム電話や対応の外注化(アウトソーシング)です。
ご存じない方もいるかもしれませんが、ここでは、店長の強い味方でもある、クレーム対応のアウトソーシングのメリットとデメリットや、気になる費用についても紹介させていただきます。
クレーム対応外注化の仕組みとは?
あまり世の中には知られていませんが、クレーム対応を外注化する企業は少なくありません。
特に、大手になればなるほど、反社会勢力によるクレーム対応にかける時間と労力は尋常ではありません。
昨今しのぎを削る反社会勢力はフロント企業を設立し、民間企業にその触手を伸ばそうとしています。
そんな勢力から身を守るためにも、クレーム対応のアウトソーシングというのは、業界内では周知の事です。
外注化すれば、
・クレームの現場対応
・お客様宅への訪問・謝罪
これらを行ってくれます。
基本的には内容の大小に関わらず、です。
ですが、当然、それ相応の費用がかかります。
また、忘れてはいけないのが、店長を含む従業員への精神的負担の軽減です。
この精神的負担というのも、クレーム対応をする上で非常に重くのしかかってきます。
それらを踏まえた上で費用対効果があると判断すれば、クレーム対応のアウトソース化は検討の余地ありかと思います。
業務の仕方としては、契約内容等にもよるとは思いますが、私の店舗の場合は、1日8時間常駐(営業時間の中でのコアタイム)していただいています。
専用の社名の入った名刺も用意していて、何かあればすぐに現場にかけつけてくれます。
ちなみに、実際売り場を回って巡回警備をしてくれたりもします。
その際に万引き犯を捕まえる事もしばしば・・・。
さらに言うなら、平時においては、貴重な経験を元に、クレーム対応とはなんぞや、みたいな事も教えていただいているので、勉強もさせてもらっているような形ですね。
店長としては、外注しているとはいえ、そういう人がそばにいてくれると、単純に心強いものではあります。
クレーム対応外注化のメリット
アルバイトだったら、クレーム対応について「私では判断致しかねますので、責任者をお呼びします」といってしまえばいいのですが、店長だとそういう訳にもいきません。
店の長である以上、クレームについては最後まで対応しないといけません。
ですが、店長もひまではありませんので、クレーム対応にかける時間は最小限に抑えたいものです。
そんな時に、そのクレーム対応を外注化するという方法があります。
では、クレーム対応の外注化のメリットとは一体どんなものなのでしょうか。
クレーム対応にかける時間の節約
電話で1時間も2時間も説教されたり、直立不動でただひたすら頭を下げるだけ、そんな事に多くの時間を費やした事ないですか?
そんな時、クレーム対応を外注化していれば、外注した業者の担当に対応を振る事ができます。
もちろん1次対応は必要にはなるでしょうが、その後の対応は、全部任せる事ができます。
この1次対応だけで、あとは実質投げっぱなしにできるというのは、店長としては非常に助かります。
当然、無責任に投げっぱなす訳ではないですが、自分で全て対応する事を考えると、大きく時間の節約が出来るという意味では、非常に有効的にクレームのアウトソーシングを活用させていただいています。
精神的負担を最小限に抑える事ができる
実は、クレーム対応の外注化で一番のメリットは、この精神的負担の軽減です。
例えば、業務の途中に電話で1時間も2時間もクレーム対応をした後は、もう何もする気力がなくなってしまいます。
お客様宅へ訪問して、ただただ頭を下げるだけのクレーム対応の場合なんかは、何の逃げ道もないので、もう修行のようなものです。
こういったクレームに費やす時間と労力は、文字通り計り知れないのですが、このクレーム対応による精神的負担というのも、店長としては重くのしかかってくるんです。
いわゆる、メンタル的にやられるってやつです。
正直店長という仕事は、数字や人にも強くないといけませんが、何はともあれメンタルが強いかどうかが非常に大事だと思います。
長く店長をしている人というのは、その能力もあるのでしょうが、ほぼ全ての店長はメンタルが相当強いはずです。
とはいえ、そういった店長ばかりでもないでしょうから、クレーム対応の外注化というのは、ひとつの選択肢としてあってもいいと思います。
クレーム対応外注化のデメリット
クレーム対応のメリットについてはお伝えした通りなのですが、当然デメリットもあります。
その最たるものを3点紹介します。
お客様の生の声を直接聞けない
意外とこれが一番のデメリットだと思います。
どんなハードクレームであっても、そこに作為がないのであれば、貴重なお客様の声ということになります。
それを外注したクレーム対応担当が聞いたところで、今後の店舗作りの参考とする事はなかなか出来ません。
これは、店舗・会社にとってはデメリットという他ありません。
間接的に聞くお客様の声よりも、やはり生の声で聞くという事は全く違いますからね。
これは、店長経験者の方ですと痛いほどよくお分かりいただけると思います。
店長のクレーム対応能力が育たない
実は、これも非常に懸念されるデメリット要素のひとつです。
↑でもちょっと触れましたが、クレーム対応を外注化してしまうと、店長のメンタルの成長が出来なくなってしまうんです。
当然、クレームが起きたら全部外注に振れば良いので楽なのですが、それだと店長教育という意味ではどうしても弱くなっちゃうんですよね。
店長自ら、外注に頼らず自分で解決するのでもいいのですが、隣にクレーム対応してもらえる人がいるのであれば、そりゃあ頼っちゃいますよね。
これについては、クレーム対応のネガティブな副産物と言うしかないですね。
それなりにコストがかかる
経営者として一番気になるのは、やっぱりクレーム対応の外注化に伴うコストでしょう。
契約内容が様々なので一概には言えないですが、私のお店の場合は、月額かかる費用としては社員2人分くらいで、1人が1日8時間常駐していただく感じです。
この常駐者も他社員と同じく、週休2日の計算での勤務日数となります。
つまり、2人分の社員給与を払って1人の担当を、月に21日~22日店舗に詰めてもらう。
そんなイメージでしょうか。
このコストについては、本当に契約内容で上下しますので、あくまでも参考程度でお願いします。
ただ、これだけコストをかけても、うちの店舗規模だと十分に機能しています。
【まとめ】クレーム対応外注化のメリットとデメリット
以上、簡単にクレーム対応外注化のメリットとデメリットを紹介させていただきました。
結局の所、費用対効果はどうなのか?
ということになると思います。
私が店長として勤めている店は、月商5億・従業員数300人くらいです。
それで、費用対効果はありだと思っています。
この情報だけだとあまり参考にはならないかもしれませんが、もし、クレーム対応の外注化を迷われているなら、一度試してみてもいいと思います。
思ってる以上にメリットは大きいですが、コストを含むデメリットも大きい事が実感できると思います。
なかなか判断に苦しむとは思いますが、一時のコストを覚悟の上で、クレーム対応の外注化を試してみてはいかがですか?
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