どうも、山田店長(@yamada_tencho)です。
月商5億、従業員300人余りが勤務する小売店の店長をしております。
私はこれまで数多くのクレームに対応し、多くの顧客を獲得してきました。
その中でも、クレーム対応の際に一番意識していただきたい事を紹介します。
クレーム対応処理で最も大事な事、それはスピードです。
スピードの速さで、そのクレームへの対応の仕方も変わってきたり、一番はお客様の反応・態度が大きく変わってきます。
ここでは、そのスピードのおかげでお客様に良くも悪くも気まずい思いをさせてしまいましたが、それでもリピーターになっていただいた、私自身の体験談になります。
ぜひ、クレーム対応処理の際の参考にしていただければと思います。
そのクレームは一本の電話から

そのクレームは一本の電話から
そのクレームは、
「電話で店長出せ!とお客様に言われてるんですが・・・」
という従業員の悲痛の叫びから始まりました。
電話でクレームを言ってくる人って、とりあえず電話口の従業員にキレるのはやめて欲しいですね。
その時の店長や決裁者に対して感情をぶつけるのはいいのですが、電話口の従業員には何の責任もありませんから。
まぁ、そんな言葉を直接そのお客様に言える訳も無いのですが、電話を変わって話を聞いてみると・・・
②メーカーに電話したが何を言ってるか分からない
③一体どうしてくれるんだ!!!
電話の主は、60代後半くらいの男性で、①~③の内容を感情のままにぶつけてきました。
大体こういう時のお客様の主張は要約すると、
新しいのを今すぐ持って来い
ということになります。
ただ、このお客様のすごいところは、ちゃんと一旦メーカーに電話してるんです。
でも、それでもメーカーの言ってる事が分からない、という事なので、ひょっとしたらこのお客様は、私の店に助けを求めてきたんじゃないだろうか?
だとしたら、なんとかこの状況を改善する事ができれば、このお客様はうちの店のリピーターとして再来店いただけるかもしれません。
クレーム対応経験者からすると、いやいやそんな事ないでしょう、と思うかもしれませんが、私は基本的にポジティブシンキングを実践する方なので、結構まじめにそう思っていたりします。
で、実際にリピーターになっていただいているお客様もいらっしゃいますので、今回もなんとか顧客獲得のためと思い、ひとまずお客様の元へ・・・
お客様の元へ駆けつけてみたら・・・

お客様の元へ駆けつけてみたら・・・
店から近かったということもあったので、自分の足で駆けつけてみました。
で、お客様から直接商品を見せていただいて、電話と同じ内容を口頭で再度伺いました。
お客様の基本的な主張としては、「一体どうしてくれるんだ!オラオラ!」です。
念のためクレーマーかどうかの確認のためにも、購入時のレシートをチェック。
たしかに私の店で本日AMに購入されています。
そして、現物をチェックしてみたのですが、電池のフタを開けて見ても電池は入っているし、確かに電源をONにしても動かない・・・。
この時のお客様の顔は、「それ見た事か」みたいな顔で怒りに震えておられました。
今にも、「今すぐ新しいの持って来い!」と言いたげな顔だったのですが・・・。
基本的にこういった空気には慣れているので、もう一度電池のフタを外して見てみました。
そして、残念な事に気付いてしまったんです。
電池がプラスマイナス逆に入ってる!?
はい、こういう時はしっかり言葉を選びますよ。
心で思ってる気持ちを抑えつつ冷静に、
「お客様、恐れ入りますが、これひょっとしたら電池が逆に入ってるかもしれませんね」
と言って、電池を正しい向きではめ直したところ・・・ウィィーーーン。
小気味のいい音を立てて、電動歯ブラシが動き始めました。
この瞬間、怒りに打ち震えていたお客様の顔からさっと血の気が引いていました。
振り上げた拳の落とし所はどこか?

振り上げた拳の落とし所はどこか?
あんなに高圧的な態度をして拳を振り上げていたのに、その拳の落とし所を失ったお客様。
さて、こんな時あなただったらどうしますか?
苦笑いをして、その場をそっと去りますか?
この時私は、お客様に笑顔でこう言いました。
という失敗談をしました。
つまり、誰でもよくある事なのでお気になさらず、という事を遠まわしに伝えました。
すると、あんなに怒っていたお客様も、
「わざわざ呼び立てて申し訳ない。次からはしっかり確認しますね。」
と言い、そっと拳を下ろしていただけました。
この時の妻のおつかいの話をした事で、少々気まずい空気ではあったものの、お客様も振り上げた拳の落とし所を見つけることが出来たと思います。
その後、少し雑談をしてから、お客様宅を失礼しました。
帰り際には、
「また今度テレビを新しくしようと思っているから、その時はあなたの店に買いに行きますね」
との言葉もいただけました。
そして、実際に後日テレビを購入しに来店され、50インチの4Kテレビを購入されました。
【まとめ】クレーム対応処理方法
きっかけはひとつのクレームの電話でした。
ですが、その対応の仕方によってはクレーマーも大事な顧客となっていただけます。
上記のような場合、いちいち商品を送っていただいて、メーカーに修理依頼して、「異常なし」として返却され、それをまたお客様へお渡しして・・・
今回は、こういった一連の流れを差し引いての、スピード解決へと繋がったクレーム対応の一例だったと思います。
クレーム対応は、スピードを持って対応する事で、お客様の拳の落とし所を見出し、その後の自身の店の顧客へとランクアップさせる事もできるということ、それがご理解いただけたと思います。
ぜひクレーム対応をされる際には、この「スピード」を少し意識されてみてはいかがでしょうか?
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