どうも、山田店長(@yamada_tencho)です。
突然ですが、
最近たまごの店頭価格上がってない?
いつもの特売も見かけないよね?
そう思われた方は、商品を見る目があります!
実は
最近たまごの相場が上昇しているんです。
その理由は単純で、
です。
普通、たまごの相場って年末に需要が高まるのでそこで値上がりします。
そして、年が明けたら相場が落ち着きます。
年明けはスーパーなんかの客足も鈍ってくるので1パック98円のセールを行ったりするのが通例となっています。
ところが、今年は鳥インフルエンザの影響で相場が値上がりしており、セールどころか店頭売価が値上がりしてるのが現状です。
と、思われるかもですが、実はこの鳥インフルエンザが今、相当やばいんです。
以下では、2021年3月現在の鳥インフルエンザとたまご相場の状況について、分かりやすく解説します。
過去最大規模の鳥インフルエンザが流行中!
事の発端は、昨年11月の香川県の養鶏場での鳥インフルエンザでした。
これにより、まずは四国の相場が動きました。
とはいえ、局地的ですし、四国は島国です。
本州との物流はあるものの、物を動かさなければ大きくならないだろう。
誰もがそう思っていました。
その後、12月には九州宮崎を中心に鳥インフルエンザが大流行。
この時は年末ということもあり、相場が上がっても誰もそれが鳥インフルエンザが原因だとは思わなかったし、業界人でもまだ大丈夫だろうと楽観しする声もありました。
ところが業界が大きくざわつき始めたのが、年明け千葉での鳥インフルエンザの大流行です。
年明け早々に千葉の大手養鶏場において、鳥インフルエンザが発生してしまいました。
そこから2月になってもぞくぞくと千葉県界隈での鳥インフルエンザの発生が確認されており、当然のことながらこれが原因で首都圏のたまご相場にも影響が出始めました。
※さらに詳しい内容を知りたい方は、農林水産省公式HPをご参照ください。
https://www.maff.go.jp/j/syouan/douei/tori/r2_hpai_kokunai.html
で、気になるのは、この鳥インフルエンザの流行による殺処分数です。
殺処分は全体の約3.1%
今回の鳥インフルエンザの影響で殺処分されている鶏の数は、約1000万羽です。
1000万羽ですよ!
これは、もちろん過去最大規模です。
国内飼養羽数は3億2000万羽(平成31年畜産統計)なので、殺処分数は全体の約3.1%にも及びます。
人間のインフルエンザの流行度合いの比ではありません。
鳥業界で言うならば、完全なる疫病であり、種の存続を危ぶませられる病気と言っていいかと思います。
このあたり、あまりテレビやメディアでは大きく報じられていませんが、今小売業界は戦々恐々としており、たまご業界の人達はものすごく頭を悩ませているのが現状です。
となると気になるのは、じゃあ相場はどのくらい値上がりしてるの?という事かと思います。
相場や価格について、解説します。
たまご相場はどのくらい値上がりしたの?
上記は2020年3月16日のたまご相場です。
東京だと、LLで190円です。
大阪で180円。
これが昨年のたまご相場です。
そして、鳥インフルエンザが流行中の今年はどうでしょう。
東京だと、LLで205円です。
大阪でも205円。
昨年よりも東京は15円、大阪は25円の値上がりです。
な~んだ、たったそれだけかぁ。
って、思いました?
たった、15円~25円程度と言われればそれまでなんですが、業界の人間からすると、この15円~25円が大問題な訳ですよ。
昨年なら、198円で売れたたまごが、198円で売れなくなるんです。
1パック198円という価格と、238円という価格だと、やっぱり売れ方が大きく変わってくるんです。
たまごって万能だから、とりあえず冷蔵庫になくなってたら買っておこうかという食材なのに、その手が止まってしまう価格なんです。
当然主婦の人からすると、毎日1円でも安いものを求めてスーパーで買い物しているのに、毎日使うたまごが値上がりしたらたまったもんじゃないですよね?
それは売る側も同じです。
で、気になるのが、
という事ですよね。
たまごの値上がりはいつまで続くの?
消費者の方が一番気になるのは、じゃあいつまでこの相場高が続くのか?という事かと思いますが、結論、
しばらく続きます。
というのも、千葉の養鶏場ではヒナも死んでいます。
言い方は悪いですが、今産卵中の鶏が死んでもヒナが生きていればまたすぐ産卵されます。
しかし、今回はそのヒナもやられてしまったので、長引くと予想されます。
通常だと、ふ化後5ヶ月くらいから産卵となるので、最大でその程度は相場高が続くと考えられます。
ただ、今言われているのは、このままだと4月春くらいまでは相場高なのでは?とも言われています。
また、今一番懸念されているのが、
当初、香川県から始まり、九州でも鳥インフルエンザが発生。
その後関西の一部、そして千葉の大手養鶏場へと波及しています。
そして気になるのが、東北・北陸エリアでの野鳥の鳥インフルエンザです。
東北にも大手の養鶏場が多数存在します。
万が一ここでさらに流行してしまうと、自体はさらに悪化することになります。
各養鶏場も衛生状態は万全を期していますが、どうしても鳥インフルエンザは100%防ぐことは不可能です。
考えたくはないですが、今はこれ以上流行しないように祈る事しかできません。
まとめ
たまごの相場は、売る側にも影響がありますが、やはり一番打撃を受けるのが家庭の食卓です。
食材の中でも相場の優等生と言われているたまご。
例年値上がりする時期、値下がりする時期が決まっており、我々売る側からすると特売も打ちやすいですし、売上にも直結する商品です。
主婦の方からすると、ほんと悩みの種になるかと思います。
鳥インフルエンザはまだまだ収束の兆しを見せていませんし、まだ流行することも考えられます。
たまご相場にしても、これ以上鳥インフルエンザが流行ったらさらに高騰する可能性もあるかもしれません。
たまごは、値上がりするかもと言って買いだめする訳にも行きませんし、なんとも辛いですよね。
とはいえ、今もっとも辛い思いをされているのは養鶏場の方かと思います。
また、殺処分される鶏のことを考えるとそれはそれで・・・。
いずれにせよ、まだまだたまごの価格は高値が続く、というのが現状となります。
以上、たまごの相場・価格の高騰と現状の鳥インフルエンザの状況について解説させていただきました。
早く鳥インフルエンザが収束しますように・・・m(__)m
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