どうも、山田店長(@yamada_tencho)です。
シルバー世代のアルバイトって、正直扱いにくいんだよなぁ。
労働力としてもっと効率よく働いてもらう方法はないかな?
私の店にはおよそ300名の従業員がいるのですが、シルバー世代のアルバイトも多数抱えています。
人材不足が叫ばれる昨今では、貴重な労働力として注目されているシルバー世代のアルバイトですが、ひょっとしてこんな風に思っていませんか?
2.仕事のスピードが遅い
3.おしゃべりばかりしている
分かってはいても、ついつい仕事の効率を求めてしまうと、上記のような点について、ものすごく気になったりしませんか?
ここでは、そんなシルバー世代のアルバイトを雇用する店長さんのために、人材育成の観点から上記のような悩みの解決策をお伝えさせていただきます。
シルバー世代にはプライドがある
まず始めに、シルバー世代を雇用する上で絶対に押さえておかないといけない事は、
という事です。
これは、店長の年齢が若ければ若いほど、ギャップを感じてしまうものです。
偏見なしで言わせていただくと、シルバー世代の方は往々にして、まだまだ若い者には負けないという気持ちを強く持たれていらっしゃる方が多いです。
店長と言えども、若造に指図されたくない!という人も実際います。
こういったシルバーの方々の考え方が、人材育成という意味では障壁になっていると言わざるを得ません。
そもそもそんな人とは一緒に働きたくない、と思われるかもしれませんが、そう考えるのはやや早計と思われます。
なぜなら、シルバー世代の方は、そのプライドを尊重し、しっかりと世代相応の労わりを持って接すれば、必ず気持ちよく仕事をしてくれるからです。
実際、私も最初は相当苦労しました。
無駄にプライドだけ高くて、全然仕事できないじゃん!
って、本気で思ってました。
でも違ってました。
実際は、自分はシルバー世代の方たちの事を何も理解しようとしないまま、勝手に人を判断してしまっていたのです。
どんな人にもその人生のバックボーンがあって、その生きてきた証とも言えるプライドというのは、やっぱり人生の先輩として尊重しないといけません。
それが出来るようになると、シルバー世代のアルバイトさんの話が不思議な程、すっと耳に入ってくるようになるんです。
すると、コミュニケーションもうまく取れるようになってきて、結果として仕事の成果もメキメキ上がってきます。
結果として、仕事内容についても好循環がきっと生まれて来ますので、変なプライド、等と思わずに、そのプライドを逆に吸収するくらいのつもりで接してみてはいかがでしょうか?
シルバー世代は仕事のスピードが遅い
これ、分かってはいるんですが、やっぱりイライラしちゃいますよね?
なぜイライラするか分かりますか?
えっ?仕事のスピードが他の人より遅いからイライラするって?
そりゃあ当然ですよね。
だって、人は加齢が進むに連れて、様々な動きというのはどうしても遅くなってきます。
それが分かっているのに、スピードを要する業務に従事させているのは誰でしょう?
その人員配置を決めたのは誰ですか?
そう、あなたの責任です。
そのイライラの原因はあなたです。
若干厳しい言い方かもしれませんが、人員の適材適所での配置の責任は店長であるあなたにあります。
であるならば、そのイライラはシルバーのパートさんに向けられるものではなく、自分自身に対する苛立ちなのではないでしょうか?
苛立つだけならいいですが、その苛立ちのはけ口としてシルバーのパートさんに対して、感情的になったりしないようにだけ気をつけてください。
シルバー世代のアルバイトの人材育成においてもっとも注意すべき事は、その人員配置です。
上記の様な理由で、本人自体も働きにくい環境に陥ったり、周りのパートさんも変に気を使ったりして、結局業務効率が落ちる事にもなりかねません。
ですので、シルバー世代の方を雇用して実際に配置する際には、その業務については、スピードよりも正確性を重視するような業務を優先してください。
時給に対する費用対効果を念頭に考えてしまうと、どうしてもマイナス面ばかりが頭に浮かぶとは思いますが、シルバー世代の雇用のポイントは、その費用対効果の考え方を一から見直す必要があります。
自分の場合は、シルバー世代の雇用を確保し、地域社会に貢献している、と思っています。
さらに、シルバー世代のアルバイトをひとりの顧客と考えるならば、その子・孫までが顧客となる可能性を秘めています。
ぶっちゃけ学生を雇用するよりも、ひょっとしたら売上につながるのではないでしょうか?
そう思えば、シルバーのパートさんの業務スピードが少々遅くても、あまり気にならないものですよ。
シルバー世代は何のために働くのか
↑では、シルバーの方の気持ちを理解することが必要という事で書かせていただきましたが、ここからはさらに、シルバー世代の方はなぜ働くのか?について焦点を絞ってみたいと思います。
例外はあるとは思いますが、シルバー世代のアルバイトさんは、年金ももらっていて、退職金もあるし、無理して働かなくても生活に困らないにも関わらず、あえて働きます。
若い方だと、働かなくても生活に困らないなら働かなくてもいいじゃん、と思うかもしれませんが、世代が上になればなるほど、そうはいかないのが現実なのです。
ここからは、シルバー世代の方がなぜわざわざ働くのか、人材育成の観点から以下の3つの行動原理について紐解いてみようと思います。
2.健康
3.コミュニケーション
お金ではなくやりがいのために働く
一番の理由は、恐らくこれです。
お金ではなく、やりがいを求めているシルバー世代の人は、思ってる以上に多くいます。
というのも、燃え尽き症候群の逆と言えばいいのでしょうか?
社会のルールとして、正社員としての仕事は定年退職したかもしれませんが、実はまだ自分には何かやり残した事があるんじゃないか、と感じるものなんだそうです。
実際シルバー世代のアルバイトさんに聞いたのですが、自分はまだまだやれると思っていても、会社のルールで退職させられたんだとか。
本来であれば、定年後も雇用形態を変えてでもその会社で働きたかったが、そうさせてくれなかった、という事が多いみたいです。
自分はもっと社会のために貢献できる、と思っていても、その力を発揮する場が正社員としてはないので、アルバイトをしている。
時にはプライドが邪魔してしまう事もあるが、それは自分に自信があって、まだまだこんなもんじゃないという自負があるからです。
そう思うと、店長としては、そんなシルバー世代の方が本気で現役の頃と変わらずに、その本領を発揮できる場を提供したいと思いませんか?
いや、むしろ、それが店長としての仕事だと思うのですが、いかがでしょうか?
健康のために働く
二番目に多いのがこの健康のためと理由です。
昨今健康ブーム真っ只中です。
少子高齢化も進み、シルバー世代の方には元気でいてもらわないと困りますので、実にウエルカムな労働理由だと思います。
健康のために働いているというシルバー世代のアルバイトさんは、本当によく動きます。
健康に気を使っているからという理由もあるのでしょうが、とにかくよく動きます。
終業時間直前になっても、あれもこれもと言いながら手と足が本当によく動きます(笑)
逆にちょっとじっとしたら?と思うくらいの方も実際いらっしゃいます。
自分は、こういった方には、シルバーパートさんのリーダー的な存在になってもらっています。
シルバーパートさんに何か連絡事項があるときは、こういう人に伝えておくと、すぐに皆に話が行き渡りますよ。
コミュニケーションを取りたくて働く
特に女性のシルバーさんに多いのですが、とにかくおしゃべりが大好きです。
本人たちは、業務上のコミュニケーションを取っているだけだと言い張りますが、確実におしゃべりしています(笑)
おしゃべりというと語弊があるかもしれませんが、それが仕事のやりがいに繋がるのは重々承知しているので、あえてそこは目を瞑ります。
当然、あまりにも業務に支障が出るほどのおしゃべりをしている場合は、厳しく注意します。
その辺はよくも悪くも本人たちも理解していますので、うまく立ち回っているようですが、店長からは全て見えていますからね!(笑)
シルバー世代の人材育成まとめ
以上、シルバー世代のアルバイトさんの行動原理を3つ紹介しましたが、お金のためというよりは、上記の3つにほぼほぼ集約されると思います。
逆に言うと、この3つを押さえておけば、最も労働効率を高める事ができますし、費用対効果の高い仕事をしてもらえるという事になります。
そう考えると、若干クセはありますが、馴れてしまえば、シルバー世代のアルバイトほどまじめに一生懸命働いてくれるアルバイトは他にはいません。
人生の先輩として学ぶ事も多いにありますし、他のアルバイトに対しての人生の教育係にもなります。
ひょっとしたらこれまでは、シルバー世代のアルバイトに対してあまり良い印象を持っていなかったかもしれませんが、これを機に是非一度、人員配置や接し方について見直してみてはいかがでしょうか?
恐らく、あなたが思っている以上にポテンシャルを持っていますよ、シルバー世代の方々は。
そのポテンシャルを生かすも殺すも、それこそ店長としてのあなたの腕の見せ所なのではないでしょうか?
関連記事
⇒店長の人材育成~主婦アルバイト編-主婦は最良の顧客と心得よ!
⇒店長の人材育成~学生アルバイト編~学生は褒めてほしいと思ってない!
⇒店長の人材育成~フリーター編~フリーターは会社の資産と心得よ!
⇒人材育成とは!?ポイントは「ある事」をして伸ばす方法にあり!
カテゴリー