どうも、山田店長(@yamada_tencho)です。
店長としてもっとも重要な仕事は人材育成と言っても過言ではありません。
店の数字・会社の数字を上げる事と、人の成長の関係は、切っても切れません。
一般的に、小売業において従業員の数は、正社員よりもアルバイトの方が多くなっています。
そして、実際にお客様と接する機会が多いのもアルバイトです。
そうなると、ひと口に人材育成とは言いますが、もっとも重要なのはアルバイトの人材育成ということになります。

特に学生アルバイトは部活感覚で仕事したりするから、正直扱いにくいんだよなぁ。
学生アルバイトをうまく育てる方法なんてあるのかなぁ?
ここでは、そんな学生アルバイトの人材育成について、特筆すべき事を3点に絞って解説します。
この記事が、学生アルバイトの人材育成に悩んでいる店長の参考になれば幸いです。
①学生アルバイトは成長したい等と思っていない

①学生アルバイトは成長したい等と思っていない
大前提ですが、学生アルバイトは、人間的に成長したいだとか、何かスキルを習得したい等と思ってアルバイトをしているわけではありません。
99%の学生は、遊ぶ金欲しさにバイトをします。
家庭の事情もあってアルバイトをしなければいけない学生もいるのは重々承知ですが、ほぼほぼの学生アルバイトの働く理由は、「お金」です。
自分の未来のために貯蓄をするだとか、社会人の経験を少しでも積みたくて・・・そんな学生バイトはいません。
当然例外は多々ありますが、基本的にはそんな殊勝な学生はほんの一握りです。
未来のためではなく、今を楽しむためにお金が必要だからバイトをする。
基本的に学生アルバイトの働く動機はこれしかありません。
私も学生時代にアルバイトをしていましたが、働く動機はまさにこれでした。
周りの学生バイトもみんな一緒でした。
社員は、店の数字を上げるために、日々どうすればいいかをトコトン考えます。(これも例外が多いと言えば多いのですが・・・)
そもそも社員と学生では、その仕事をする動機が違い過ぎるので、人材育成という観点から見れば、教え方が同じであるはずがありません。
その学生アルバイトの将来のために、しっかり教えないといけないだとか、そんな責任感を持って指導する必要はありません。
が、しかし!です。
そんな事を言うと身も蓋もありません。
学生だろうとなんだろうと、労働の対価として賃金をもらう以上、社員と同じだけの仕事はしてもらいます。
当然そこに対する責任の度合いは、社員とアルバイトでは違いますが、学生だろうと社員だろうと、やる事は一緒です。
とは言うものの、労働に対する動機が違う以上、学生の労働力を最大限に引き出す方法・手段は、社員に対するそれとは異なってきます。
では、学生アルバイトに対する人材育成とは、どんな事を意識すればいいのでしょうか?
②学生アルバイトは褒めて伸ばせ!はウソ!?

②学生アルバイトは褒めて伸ばせ!はウソ!?
最近の若い子は怒られて育って来てないから怒っても伸びない、等と言われますが、その通りです。
怒ったところで、その学生アルバイトは、
「この人、なんでこんなに怒ってるんだろう?」
と、思うだけです。
とは言え、やる事はやってもらわないといけません。
そのやる事をやってもらうためにも、なんとかしてモチベーションを上げてやらないといけないのですが、最近の若い子は怒ってだめなので、褒めて伸ばせ!というのを良く聞きます。
これはこれで一理あると思います。
人間怒られるより褒められる方が気持ちがいいものです。
その方がやる気も出てきます。
と、思っているのは、雇用している側だけです。
今の子は褒められるのが当たり前だと思っています。
だって、親の教育方針がそうなりつつありますから。
ですので、高校生くらいになってくると、この「褒められる」ということに対して馴れてくるんです。
当たり前に褒められて育って来たので、少々褒められたところで、それが労働意欲の向上に繋がるかというとそうではないのです。
では、どうすれば学生アルバイトの労働意欲を上げる事ができるのか?
学生アルバイトは認めて信頼して欲しいと思っている
褒められたいと思っている学生アルバイトなんて、実はいません。
潜在的に学生アルバイトが思っているのは、
という事です。
その子の良い所を見つけて、認めて欲しいんです。
仕事ぶりについて、信頼して欲しいんです。
例えば、ある業務がうまく行ったときに、その業務内容について褒めたりするよりも、結果が良いものとなったので、その業務については君に任せるよ、と言って欲しいのです。
本人も当然、うまくいったと思っているはずです。
そのうまくいったことに対して褒められても、自分の中では当然な訳です。
なので、褒められるだけではだめなんです。
その結果に対して、褒めて認めてあげて、その後に信じて任せて頼って欲しいのです。
つまり、信頼して欲しいんです。
今の学校は点数で評価をあまりしなくなりました。
一方で、その個人が持つ個性を伸ばすという、曖昧模糊としすぎたテーマに向かって暗中模索状態です。
そんな学校の中で、子供たちは一体何を望んでいるのでしょうが?
恐らく、個人としての存在価値を認めて欲しいのではないでしょうか?
現在教育の場では、その機会がまだ十分だとは思えません。
であるならば、アルバイトとは言え、職場で彼ら彼女らにより生産性の高い仕事をしてもらうためには、今この職場で働くということに対する、あなたの存在価値はこうなんだよ、という事を、伝えてあげるべきなのではないでしょうか?
これが、学校では教えてくれない事、なのではないでしょうか?
社会人って言うのはだな~、等と言っても学生アルバイトは耳も傾けてくれません。
でも、その仕事ぶりを褒めて認めてあげて、信頼して仕事を頼めば、必ずその学生アルバイトは「やりがい」を感じながら業務に励んでくれるはずです。
「良く頑張ったな」
だけでなく、
と言ってやってください。
そう言うことで、学生アルバイトのモチベーションはぐんと上がるはずです。
このやりがいを引き出す事こそ、店長としてのあなたの責任だと私は考えますがいかがでしょうか?
③学生アルバイトは間接的な集客装置である

③学生アルバイトは間接的な集客装置である
集客装置というと誤解を招くかもしれませんが、学生アルバイトは主婦アルバイトと同じくらい店にとって貴重な存在なのです。
なぜなら、主婦同様、学生のコミュニティはあなたのお店にとっても、大きな集客装置となるからです。
例えば、学生アルバイトは、バイトが終わって家に帰って食事の席で言うはずです。
今日のバイトはどうだったこうだった。
店長からこんな事言われてうれしかった、悲しかった。
こんなお客さんが来て、とても困った・・・etc。
そうなんです。
学生アルバイトは、家に帰ってからもあなたのお店の宣伝活動をしてくれるのです。
「明日から折込チラシが入るから、その準備で忙しかったよ」
と聞けば、
「じゃあ、明日は○○店に行ってみようかしら」
と、なるわけです。
これで客数プラス確定です。
さらに学生には、学校という学生にしか帰属することが出来ないコミュニティを持っています。
この学校の中での口コミやSNSを用いた交流については、言わずもがなだと思います。
こうして、学生アルバイトは、その職場以外でも宣伝部長として大いに集客装置として活動してくれるのです。
学生アルバイトで人材難も乗り越えられる?
ちなみに、学生アルバイトは外的な集客だけでなく、内的な集客もしてくれます。
そうです。
友人のアルバイトを紹介してくれるのです。
学生のアルバイト紹介は賛否両論あるかとは思いますが、人材難のこのご時世です。
自分の働く職場でやりがいをもって働く事ができると、自然と人を呼んで来てくれるものです。
実際私が勤めている店でも、○○高校の学生を中心にアルバイトが構成されていたりします。
もう、学校内でもうちで働く事が浸透していたりします。
当然、学校の延長で仕事をしてもらってはいけませんので、締めるとこは締めます。
が、友人が働いているとなれば、初めてのアルバイトであっても入社にあたってハードルは低くなります。
そういった好循環も生まれてきますので、是非学生アルバイトの育成をする際には、その後ろに何人ものアルバイト予備軍がいると思った方がいいでしょう。
【まとめ】店長の人材育成~学生アルバイト編
さて、学生アルバイトの人材育成に対する個人的な見解をお伝えさせていただきましたが、いかがでしたでしょうか?
とにかく、今時の学生アルバイトは褒めたところで「やる気スイッチ」はONになりません。
そのやる気を引き出すには、
です。
また、学生アルバイトのやりがいを育ててあげることで、友人バイトを紹介してくれたり、間接的に集客増に繋がったりもします。
ですので、最近の若い者は~、等と言わず、あなたが学生だったころを思い出しつつ、今時の学生アルバイトのやりがいは、どうやったら引き出す事ができるのか。
この記事を読んでいただいて、今一度、学生アルバイトの人材育成について考えてもらえる機会となれれば幸いです。
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