どうも、山田店長(@yamada_tencho)です。

値段の付け方って本当に難しいんだけど、安く見えて売れる価格の付け方ってあるのかな?
価格設定とは、まさに小売業を営んでいる以上、もっとも注力すべき業務と言っても過言ではないでしょう。
商品の価格を決める際には、100円で仕入れたら200円で売る、等のマニュアルはありません。
商品ごとにその特性を踏まえた上で値段を決めないと、客離れの要因となることもあります。
逆に言うと、売価設定のしっかりしたお店は、地域NO1の繁盛店になることは間違いなしです。
ということで、ここでは、
を公開します。
これさえ知っていれば、ライバル店に差を付けられる事間違いなしです。
値ごろ感のある価格設定

値ごろ感のある価格設定
もっとも基本的ですが、例えば、120円という価格設定よりも128円の方が心理的に安く感じます。
実際は、当然128円の方が8円高いわけですが、120円で買う人は128円でも買ってくれます。
なぜなら、120円よりも128円の方が値ごろ感を感じるからです。
これは理屈ではなく、人間の心理です。
95円よりも98円です。
1920円よりも1980円です。
いわゆる、下一桁の8切り・ゼロ切りです。
なぜか人間というのは、数字の世界において切りの良い数字よりも、「あとちょっと足らない価格」に値ごろ感を感じるものなのです。
この心理は、小売業界ではもはや常識です。
もしあなたが売価の決定権を持っているのであれば、これは最低限覚えておきましょう。
どこの量販店も、価格設定のベースはこの値ごろ感です。
ポッキリ価格
↑とは真逆です。
下一桁の8切り・ゼロ切りが小売業界の常識だと言っておきながら、まったく反対のポッキリ価格です。
これも人間心理なのですが、100円均一店舗が良い例です。
ポッキリ価格は明朗お会計を連想させるので、消費者も安心して買う事ができるのです。
でも、結果的にはお会計時には、消費税がつくので全然ポッキリじゃないんですけどね。
また、ポッキリ価格は、商品のPOPなんかにも売り文句として書きやすいんです。
「こんなお値打ち商品が、なんとワンコイン!!」
というような感じです。
100円or500円の商品を販売する時の売り文句は、間違いなくこれです。
今だけ価格
いわゆるチラシの日替わり特価なんかがこれになります。
営業トークの基本ですね。
今だけ・あなただけと、特別感を煽ります。
そうする事で、今買わないといけない、という心理に人間なるものです。
そうなった人間は思考回路が若干鈍ります。
買う・買わないではなく、「今買わないと損」という風に思ってきます。
そう思わせたら、あなたの勝ちです。
○○円引き・○○%オフ

○○円引き・○○%オフ
通常価格やメーカー希望小売価格のある商品にはある一定有効です。
ただし、最近は上代設定のある商品でも、上代よりも相場を優先した実勢売価となっている場合も多いので、単純にメーカー希望小売価格から○○円引きと言っても、効果が薄い場合もあるので注意が必要です。
とはいえ、当店通常価格から○○%オフはまだ十分効果が見込めるはずです。
値ごろ感も去ることながら、この売価設定をすると、消費者はお得感を得ることが出来ます。
さらに、このオフ率明記価格に、↑の今だけ価格を合わせる事でさらに効果は倍増です。
最終売り切り特価
これは売り文句として一番分かりやすいと思います。
消費者からすれば、最後売り切りたいからこの価格になっているんだな、という事が一目瞭然です。
ただ、売り手としては、最終売り切り特価と謳ってはいますが、実は儲かる商品であるのが理想です。
本当に売り切り特価で赤字販売しては意味がありません。
ただし、不良在庫をいつまでも抱えておくよりは、回転率を考えた上での戦略的な赤字販売は推奨されるべきだと個人的には思っています。
訳あり特価
本来であれば、訳あり商品というのはネガティブなイメージなのですが、逆にそれを全面に押し出す事で強気な売価設定にすることが出来ます。
もっとも分かりやすいのが、賞味期限切迫商品の特価設定です。
賞味期限があと3日しかないので、通常価格198円が98円に!
そういわれると、消費者としてはひどく納得してしまうんですね。
この場合は、実質赤字販売になるかと思いますが、考え方としては、損して得取れ、です。
訳あり商品を特価で販売する事で、お客様にお得感を味わっていただいて、また来店いただけるリピーターになってもらうんです。
ただし、問屋からそもそも訳あり品として安く仕入れる事が出来たなら、売り文句は上記のようにして、大幅な利益を取りに行く、というのもひとつの販売手法と言えるかと思います。
売価設定の悪い例

売価設定の悪い例
これは実際私が撮影した写真なのですが、このマヨネーズの価格の何がダメなのか分かりますか?
通常価格が238円+税です。
税込み258円。
会員価格が198円+税。
税込み214円。
ひとつの商品に対してプライスが4種類もあります。
税抜きと税込みの売価の二重表記はまだ分かります。
ただ、これに会員価格も二重表記となると、消費者を混乱させるだけだと思いませんか?
会員価格だとお安くなってるので、あなたも会員になりませんか?という販促の意味を込めた商品プライスなのでしょうが、全く持って売り手のエゴしか感じる事ができません。
しかも、このマヨネーズ、よく見たら400gです。
この価格帯であれば、普通は450gです。
通常品よりも50g少ない上に、売価が4重表記とか・・・。
もう悪意すら感じてしまう価格設定です。
ぜひ、この記事を読んでいただいているあなたには、このマヨネーズの価格設定を反面教師としていただいて、売り場作りをしていただきたいと心から願います。
【まとめ】どこよりも安く見える価格設定
価格設定とは、基本的には人間心理を利用します。
いかにこれをお客様にシンプルに伝えた売価設定が出来るかどうかです。
それが出来れば、あなたのお店は多くのファンの心を掴む事ができるでしょう。
いわゆる繁盛店は、必ずこの価格に対する感度が、周りのどこの店よりも強烈に意識しているはずです。
今一度あなたのお店の競合店の売価設定を見直してみてください。
ひょっとしたら、そこから相手の弱点が見えてくるかもしれませんよ?
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